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MySQL で Movie チュートリアル (CORE)

by WebSurfer 3. October 2021 14:15

データベースに MySQL を利用して、Micorsoft の ASP.NET Core MVC のチュートリアル「ASP.NET Core MVC の概要」および「パート 4、ASP.NET Core MVC アプリにモデルを追加する」に従ってアプリを作る方法を書きます。

Movie アプリ

チュートリアルは、モデル(エンティティ)クラスの定義だけをプロジェクトに追加し、その後 CRUD 操作に必要な Controller、View などのコードやデータベースを Visual Studio 2019 のデザイナを利用して自動生成するというものです。初心者でも簡単に作成できるアプリながら、データベースを利用する ASP.NET Core MVC の基本的かつ重要な部分が含まれていると思います。

チュートリアルは SQL Server を使用する前提で書かれていますが、それを MySQL に変える場合はどのようにするかを以下に書きます。MySQL 本体は先の記事「MySQL をインストールしました(その 3)」に書きました既存の 8.0.19 を使います。

(1) プロジェクトの作成

チュートリアル「ASP.NET Core MVC の概要」の通り、Visual Studio 2019 のテンプレートを利用して対象のフレームワークは .NET 5.0認証「なし」の ASP.NET Core MVC アプリを作成します。

対象のフレームワークは .NET Core 3.1 でも良いですが、そうした場合は NuGet パッケージのバージョンの選び方に注意してください。間違うとスキャフォールディングでエラーになります。

また、認証を「個別のアカウント」にすると SQL Server を利用した Entity Framework 関係のパッケージがインストールされ話がややこしくなりますので、まずは認証は「なし」でやってみることをお勧めします。

(2) モデルの定義とスキャフォールディングの実行

チュートリアル「パート 4、ASP.NET Core MVC アプリにモデルを追加する」に従って、モデル(エンティティ)クラスの定義をプロジェクトに既存の Models フォルダに追加します。

using System;
using System.ComponentModel.DataAnnotations;

namespace MySqlMovie.Models
{
    public class Movie
    {
        public int Id { get; set; }
        public string Title { get; set; }

        [DataType(DataType.Date)]
        public DateTime ReleaseDate { get; set; }
        public string Genre { get; set; }
        public decimal Price { get; set; }
    }
}

次に、Microsoft.EntityFrameworkCore.Design を NuGet からインストールします。この記事では、この記事を書いた時点での最新版 5.0.10 を使いました。対象のフレームワークを .NET Core 3.1 にした場合は、Microsoft.EntityFrameworkCore.Design のバージョンは 3.1.18 にするのが良さそうです。5.0.10 を使うとスキャフォールディングでエラーになると思います。

チュートリアルの通り Visual Studio でスキャフォールディングを実行すると以下の操作が自動的に行われます。

  1. 他に必要な NuGet パッケージ(Microsoft.EntityFrameworkCore.SqlServer, Microsoft.EntityFrameworkCore.Tools, Microsoft.VisualStudio.Web.CodeGeneration.Design)の追加
  2. Data フォルダにコンテキストクラスの作成
  3. Startup.cs ファイルの ConfigureServices メソッドにコンテキストの登録
  4. appsettings.json ファイルへの接続文字列の追加
  5. CRUD 操作に必要な Controller / View 一式の生成

SQL Server の場合は上記でプロジェクトは完成ですが、MySQL を利用する場合は上の 1, 3, 4 に以下の変更を行う必要があります。

(3) NuGet パッケージの変更

スキャフォールディングで自動的に追加された NuGet パッケージ Microsoft.EntityFrameworkCore.SqlServer を削除します。 代わりに MySql.Data.EntityFrameworkCore をインストール・・・しようとしたら非推奨とのこと。 代替えパッケージが MySql.EntityFrameworkCore とのことなのでその最新版 5.0.5 をインストールしました。その結果が以下の画像です。

NuGet パッケージ

(スキャフォールディングで自動的に追加される Microsoft.EntiryFrameworkCore.Tools のバージョンは 5.0.9 ですが、Migration 操作の際ランタイムのバージョン 5.0.10 より古いという警告が出るので、上の画像では 5.0.10 に更新しています)

(4) Startup.cs ファイルの修正

スキャフォールディング操作で Startup.cs ファイルの ConfigureServices メソッドに自動的にコンテキストが登録されますが、それは SQL Server 用なので、以下のように UseSqlServer を UseMySQL に変更します。

UseSqlServer を UseMySQL に変更

コンテキストクラスの登録はコントローラーへの DI に必要です。登録してあれば、フレームワークがクライアントからの要求を受けてコントローラーを初期化する際、コンテキストクラスを初期化してコンストラクタ経由で渡してくれます。

(5) 接続文字列を MySQL 用に変更

スキャフォールディング操作で appsettings.json ファイルに接続文字列が自動生成されますが、それは SQL Server 用なので MySQL 用に変更します。

接続文字列の変更

データベース名は任意です。上の画像のように database=MySqlMovie というようにデータベース名を指定すると、Entity Framework Code First の機能を使って MySqlMovie という名前のデータベースを新たに生成し、そこに必要なテーブルを生成してくれます。

(6) Add-Migration の実行

Visual Studio のパッケージマネージャーコンソールで Add-Migration InitialCreate コマンドを実行します。結果、以下の画像の通り InitialCreate クラスが Migrations フォルダに自動生成されます。

Add-Migration の実行結果

ちなみに、InitialCreate という名前は任意に指定できます。指定した名前で xxxxx_InitialCreate.cs (xxxxx は作成日時) という名前のファイルが作成され、それに InitialCreate という名前のクラスが定義されます。

(7) Update-Database の実行

Visual Studio のパッケージマネージャーコンソールで Update-Database コマンド を実行します。これにより以下の画像の通り MySQL にデータベースが生成されます。

Update-Database の実行結果

接続文字列で database=MySqlMovie とした通り MySqlMovie という名前でデータベースが生成され、InitialCreate クラスの name: "Movie" で指定された名のテーブルが生成されています。

(8) プロジェクトの実行

上記 (7) まででアプリは完成です。プロジェクトを実行して Create 画面を表示して 2 つレコードを追加し、Index 画面でその一覧を表示したのがこの記事の一番上の画像です。

MySQL の Movie テーブルにも追加結果が反映されています。

Movie テーブルの内容

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CORE

ASP.NET アプリの Settings.settings

by WebSurfer 13. July 2020 16:44

ASP.NET Web アプリでも Web アプリケーションプロジェクトであれば Settings.settings を利用できます。ASP.NET Web アプリでこれを使うことはあまりなさそうですし、実際、自分は使ったことがないのですが、こういうこともできるということで備忘録に残しておきます。

Settings.settings の設定

上の画像は ASP.NET MVC5 アプリのプロジェクトの例です。プロジェクトルート直下にある Properties フォルダを右クリックして開き、[設定]タブを選択すると「このプロジェクトには既定の設定ファイルが含まれていません。ファイルを作成するにはここをクリックしてください。」と表示されるので、それをクリックして情報を設定できます。

Windows Forms アプリなどと同様に「種類」には文字列の他に bool, int, double, 接続文字列などを選択でき、Settings.Designer.cs に定義されている強く型付けされたプロパティを使って値を取得できます。その点では web.config の appSettings を使うよりメリットがあるかもしれません。

ただし「スコープ」はアプリケーションのみで、ユーザーは選択できません。複数のユーザーがアクセスしてくる ASP.NET Web アプリなので、当然と言えば当然なのですが。

情報の保存場所はどこになるかと言えば、.NET Framework 版の ASP.NET Web アプリでは当たり前かもしれませんが、アプリケーションルート直下の web.config になります。

web.config 内のどこにどのような形で設定情報が保存されるかと言うと、上の画像の設定例では以下のようになります。

<configuration>
  <configSections>
    <!-- 中略 -->
    <sectionGroup name="applicationSettings" 
      type="System.Configuration.ApplicationSettingsGroup, 
            System, Version=4.0.0.0, Culture=neutral, 
            PublicKeyToken=b77a5c561934e089">
      <section name="Mvc5App.Properties.Settings" 
        type="System.Configuration.ClientSettingsSection, 
              System, Version=4.0.0.0, Culture=neutral, 
              PublicKeyToken=b77a5c561934e089" 
              requirePermission="false"/>
    </sectionGroup>
  </configSections>

  <connectionStrings>
    <!-- 中略 -->
    <add name="Mvc5App.Properties.Settings.connString" 
         connectionString="Data Source=lpc:(local)\SQLEXPRESS;
                           Initial Catalog=ContosoUniversity;
                           Integrated Security=SSPI;" />
  </connectionStrings>

  <!-- 中略 -->

  <applicationSettings>
    <Mvc5App.Properties.Settings>
      <setting name="settingsInfo" serializeAs="String">
        <value>Settings.settings に追加した文字列</value>
      </setting>
      <setting name="intValue" serializeAs="String">
        <value>100</value>
      </setting>
    </Mvc5App.Properties.Settings>
  </applicationSettings>
</configuration>

configSections 要素で Settings.Designer.cs に定義された Settings クラスを利用できるように設定しています。接続文字列は connectionStrings 要素内に、int 型と string 型の値は applicationSettings 要素内に設定されています。

では、ASP.NET Web アプリが利用する別プロジェクトのクラスライブラリがあるとして、それが Settings.settings を使っている場合はどうなるでしょうか?

自動的に web.config に取り込んでくれるということはなさそうです。自分が試した限りですが、.dll.config という構成ファイルが .dll と一緒に bin フォルダに配置され、それが使われるようです。先の記事「構成ファイルの保存場所」に書いたのと同様な配置になるようです。

どのように試したかを以下に書いておきます。

MVC アプリのプロジェクトと同じソリューション内にクラスライブラリ LibraryA を追加し、Settings.settings ファイルに文字列情報を追加します。クラスファイル Class1.cs の中には設定した文字列を取得するコードを書きます。

クラスライブラリの Settings.settings

注: スコープは全て「アプリケーション」でなければなりません。一つでも「ユーザー」に設定されていると、MVC アプリから情報を取得する際、その項目が「アプリケーション」であっても ConfigurationErrorsException がスローされます。エラーメッセージは "現在の構成システムでは、ユーザーによってスコープされた設定はサポートされません" です。

MVC プロジェクトで LibraryA を参照に追加します。

参照の追加

ソリューションをビルドすると自動的に MVC プロジェクトの bin フォルダに LibraryA の .dll とともに .dll.config が コピーされます。

bin フォルダの .dll と .dll.config

その .dll.config に LibraryA の Settings.Settings ファイルに設定した情報が含まれています。MVC アプリから .dll のコード経由でその情報を取得できます。

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ASP.NET

ASP.NET MVC の Model

by WebSurfer 29. May 2020 13:46

ASP.NET MVC で言う Model がどういうものかについて書いておきます。ネットの記事などで目にする一般的な MVC の Model の説明とは少々違っていて理解し難いかもしれませんので (実は自分がそうでした)。

ASP.NET MVC の Model

上の画像はマイクロソフト公式解説書「プログラミング Microsoft ASP.NET MVC」に記載されている図を借用したものです。ASP.NET MVC には「入力モデル」「ビューモデル」「ドメインモデル」という 3 種類の Model があることを示しています。それら各モデルが重なっている点にも注意してください。

重なっているのは、Model 自体は一つのクラスとして定義されており同じものですが、使われ方によって「入力モデル」「ビューモデル」「ドメインモデル」というように役割が変わるということと理解すれば良いと思います。

一方、ネットなどでよく目にする一般的な MVC の Model の説明は、例えば Wikipedia の記事 Model View Controller にあるように「アプリケーションデータ、ビジネスルール、ロジック、関数」という役割を持ち、クライアント側から見て View と Controller の背後にあるという構成で説明されていることが多いと思います。

ASP.NET MVC の 3 種類の Model のうち、「ドメインモデル」が上で言う「アプリケーションデータ、ビジネスルール、ロジック、関数」に近いものです。

「ビューモデル」は Controller から View にデータを渡すために使われます。「入力モデル」はクライアントから送信されてくるデータを Controller のアクションメソッドに渡す時に使われます。

以下に説明のための具体例を書きます。

まず、プロジェクトの Models フォルダに、以下の Student クラスの定義(即ち、Model の定義)を含むクラスファイルがあるとします。

using System;
using System.Collections.Generic;

namespace Mvc5App.Models
{
    public class Student
    {
        public int ID { get; set; }
        public string LastName { get; set; }
        public string FirstMidName { get; set; }
        public DateTime EnrollmentDate { get; set; }
    }
}

さらに、データーベースに Student テーブルがあって、それを Entity Framework を利用して編集・更新を行うための Controller と View を作るとします。

編集用の画面を表示するための Controller のアクションメソッドは以下のようになります。

public async Task<ActionResult> Edit(int? id)
{
    Student student = await db.Students.FindAsync(id);

    return View(student);
}

db.Students.FindAsync(id) の db は DbContext クラスを継承するコンテキストクラスで、Entity Framework を利用してデータベースへのクエリの実行などを行うものです。このコードでは、指定された id のレコードをデータベースから取得して Student オブジェクトを作っています。その部分は上の図で「ドメインモデル」に該当します。

return View(student) で View に Student オブジェクトを渡していますが、それが「ビューモデル」に該当します。

アクションメソッドに対応する View (Edit.cshtml) のコードの一行目に @model Mvc5App.Models.Student と書けば、View の中では Model プロパティで Student オブジェクトを取得できます。また、EditorFor などの Html ヘルパーでは、例えばその引数を model => model.LastName とすれば model に Student オブジェクトが渡されます。

View によって html ソースが生成されクライアント (ブラウザ) に送信されます。ユーザーがブラウザに表示されたテキストボックスの内容を編集後、ボタンクリック操作などでデータを送信するとサーバー側ではモデルバインディングという操作が行われます。

ブラウザから送信されてきたデータを受け取ってデーターベースを更新する Controller のアクションメソッドは以下のようになっています。モデルバインディングというのは、送信されてきたデータで Student オブジェクトを作成し、それをアクションメソッドの引数 student に渡す操作ですが、その時使うのが上の図の「入力モデル」になります。

[HttpPost]
[ValidateAntiForgeryToken]
public async Task<ActionResult> Edit(Student student)
{
    if (ModelState.IsValid)
    {
        db.Entry(student).State = EntityState.Modified;
        await db.SaveChangesAsync();
        return RedirectToAction("Index");
    }
    return View(student);
}

ModelState.IsValid が true の場合(送信データの検証結果が OK の場合)、if 文の中の最初の 2 行で既存のレコードが更新されます。その部分も上の図で「ドメインモデル」に該当します。

ASP,NET MVC アプリを作っているときに目立つのが「ビューモデル」と「入力モデル」と思いますが、それらは上に紹介した Wikipedia の記事にあるような一般的な MVC の Model の説明の機能「アプリケーションデータ、ビジネスルール、ロジック、関数」は持たないので、説明と違うということが混乱を招くところと思います。

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MVC

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2010年5月にこのブログを立ち上げました。主に ASP.NET Web アプリ関係の記事です。

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