Visual Studio Community 2015 で作成した MVC5 アプリでは、スキャフォールディング機能を使って自動生成した View で検証エラーとなった場合のエラーメッセージは、デフォルトでは以下のように表示されます。
(注:画像の「ValidationSummary に表示するために追加。」はアクションメソッドで追加した model-level エラーです。また価格のテキストボックス下の「入力形式が正しくありません。」は、デフォルトでは「The value 'zzz' is not valid for 価格.」となるのを書き換えています。そのあたりのことは別の記事「int 型プロパティの検証、エラーメッセージ」に書きましたので見てください)
それを、先の記事「DataType 属性による検証」の画像(Visual Studio 2010 で作った MVC4 アプリ)のように表示するにはどうしたらよいかを書きます。
上の画像のように表示される理由は、スキャフォールディングで自動生成される View のコードで、ValidationSummary メソッドの第 1、第 2 引数と、ValidationMessageFor メソッドの第 2 引数が以下のように設定されているためです。
ValidationSummary(true, "",
new { @class = "text-danger" })
ValidationMessageFor(model => model.ID, "",
new { @class = "text-danger" })
それらを以下のように変更すれば、設定は(あくまで「設定」だけです)先の記事「DataType 属性による検証」の MVC4 アプリのものと同じになりますが、表示はそのようにはなりません。
ValidationSummary(false, "以下のエラーを修正してください。",
new { @class = "text-danger" })
ValidationMessageFor(model => model.ID, "*",
new { @class = "text-danger" })
以下の画像のように、初期画面や検証エラーのない時も ValidationSummary に「以下のエラーを修正してください。」と、各テキストボックスに「*」が表示されてしまいます。
また、あるテキストボックスへのユーザー入力の検証エラーが発生した場合も当該テキストボックスの枠の色は赤に変わりません。
その理由は、Visual Studio 2010 で作った MVC4 アプリの site.css にある以下のクラス定義が、Visual Studio 2015 で作った NVC5 アプリの site.css には無いからです。
/* styles for validation helpers */
.field-validation-error {
color: #e80c4d;
font-weight: bold;
}
.field-validation-valid {
display: none;
}
input.input-validation-error {
border: 1px solid #e80c4d;
}
input[type="checkbox"].input-validation-error {
border: 0 none;
}
.validation-summary-errors {
color: #e80c4d;
font-weight: bold;
font-size: 1.1em;
}
.validation-summary-valid {
display: none;
}
MVC4 も MVC5 も、検証結果に応じて、表示される html 要素に付与される class 属性の設定が変わります。
ValidationSummary は validation-summary-valid と validation-summary-errors、ValidationMessageFor は field-validation-valid と field-validation-error、TextBoxFor / EditorFor は valid と input-validation-error というように。
なので、MVC5 の css に上記クラス定義を追加すれば表示は MVC4 と同じになります。