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日付時刻と JSON 文字列

by WebSurfer 2017年8月27日 15:01

JavaScript の Date オブジェクトや .NET Framework の DataTime オブジェクトの JSON 文字列への変換について調べましたので備忘録として書いておきます。

ASP.NET ajax によるパース結果

JSON の紹介よると、その記事に書いてある value に直接設定できるのは string, number, object, array, true, false, null だけということですので、JavaScript の Date オブジェクトや .NET Framework の DataTime オブジェクトは string に変換して JSON 文字列に設定せざるを得ません。

変換は自力で行わなくても、例えば、JavaScript なら JSON.stringify() メソッド、.NET Framework なら DataContractJsonSerializer クラスを利用すれば自動的に変換してくれます。

その他、JavaScriptSerializer クラス、ASP.NET Web サービス、WCF、ASP.NET Web API でも DateTime 型を自動的に文字列に変換してくれますが、それぞれどのような結果になるかを以下にまとめておきます。

No. 方法 結果
(1) JSON.stringify() 2017-02-01T03:15:45.000Z
(2) DataContractJsonSerializer \/Date(1503727168573+0900)\/
(3) WCF 上記 (2) の結果と同じ
(4) JavaScriptSerializer \/Date(1030806000000)\/
(5) ASP.NET Web サービス 上記 (4) の結果と同じ
(6) ASP.NET Web API 2017-08-26T15:39:32.6330349+09:00

以下に上記 (1) ~ (6) のそれぞれの検証方法や備忘録として残しておいた方がよさそうな情報を書いておきます。

(1) JSON.stringify() メソッド

ECMAScript 2017 Language Specification (ECMA-262, 8th edition, June 2017) の 20.3.1.16 Date Time String Format のセクションによると、ISO 8601 Extended Format 即ち:

YYYY-MM-DDTHH:mm:ss.sssZ

という形式に変換することになっているそうです。

全てのブラウザで確認したわけではありませんが、IE11, Chrome 60.0.3112.113, Firefox 55.0.3 では確かにその通りになるのを確認しました。

なお、JavaScript の Data オブジェクトはローカルタイムとして扱われまずが、JSON.stringify() メソッドで文字列に変換すると UTC になるので注意してください(YYYY-MM-DDTHH:mm:ss.sssZ の末尾の Z は UTC であることを意味します)。

例えば、以下のコードを実行すると、

var dateTime = new Date(2017, 1, 1, 12, 15, 45);
var dateObject = { DateTime: dateTime };
var dateJson = JSON.stringify(dateObject);

dateJson は {"DateTime":"2017-02-01T03:15:45.000Z"} という JSON 文字列になります。

Date コンストラクタの引数で月を表す整数値は 0 (1月) から 11 (12月) なので、1 ⇒ 02 という結果になっています。時間 12 が 03 になるのは東京ローカルタイムが UTC に変換されるためです。

(2) DataContractJsonSerializer クラス

DataContractJsonSerializer クラスを使うと、別の記事「w2ui Grid」に書きましたように、.NET Framework の DateTime 型は:

\/Date(1503727168573+0900)\/

のような文字列に変換されます。

この例の最初の数字 1503727168573 は UTC 1970 年 1 月 1 日午前 0 時からカウントしたミリ秒、+0900 はオプションで、ローカルタイムの UTC からの時差だそうです。

詳しくは以下の MSDN ライブラリの記事「スタンドアロン JSON のシリアル化」の「高度な情報 / DateTime ワイヤ形式」のセクションの説明を見てください。

(3) WCF

先の記事「WCF と jQuery AJAX」の CarService.svc.cs のコードに以下のメソッドを追加して試してみました。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using System.Runtime.Serialization;
using System.ServiceModel;
using System.ServiceModel.Activation;
using System.ServiceModel.Web;
using System.Text;

namespace WebApplication1
{
    // web.config で aspNetCompatibilityEnabled="true" と設定され
    // ているので [AspNetCompatibilityRequirements(...)] が必要
    [ServiceContract(Namespace = "")]
    [AspNetCompatibilityRequirements(RequirementsMode = 
        AspNetCompatibilityRequirementsMode.Allowed)]
    public class CarService
    {
        // ・・・中略・・・

        [OperationContract]
        [WebGet(ResponseFormat = WebMessageFormat.Json,
            BodyStyle = WebMessageBodyStyle.Wrapped)]
        public DateTimeJsonTest GetToday()
        {
            DateTimeJsonTest today = new DateTimeJsonTest();
            today.Today = DateTime.Now;
            return today;
        }
    }

    // ・・・中略・・・

    [DataContract]
    public class DateTimeJsonTest
    {
        [DataMember]
        public DateTime Today { set; get; }
    }
}

ブラウザから上記コードの GetToday を要求すると以下のような JSON 文字列が返されます:

{"GetTodayResult":{"Today":"\/Date(1503727168573+0900)\/"}}

すなわち、上記「(2) DataContractJsonSerializer クラス」の場合と同じになります。(内部的に DataContractJsonSerializer クラスを使って変換しているのであろうと思います。未確認ですが・・・)

(4) JavaScriptSerializer クラス

ASP.NET MVC の Controller クラスの Json メソッドの内部で .NET Framework のオブジェクトを JSON 文字列にシリアライスずるために JavaScriptSerializer クラスが用いられているそうです。

先の記事「jQuery.ajax で JSONP」に JavaScriptSerializer クラスを使ってシリアル化を行っている例がありますので、これに少し手を加えて検証してみました。

その記事のコードを見てください。Controller の Jsonp アクションメソッドでは Address テーブルから AddressID, AddressLine1, City フィールドのデータを取得して匿名クラスのオブジェクトを作り、それを JavaScriptSerializer クラスの Serialize メソッドで JSON 文字列にシリアライズしています。

Address テーブルには ModifiedDate という datetime 型のフィールドがありますのでそれを匿名クラス address に追加してシリアライスしてみました。

Serialize(address) の結果は以下のような文字列となります。

{"AddressID":25,"AddressLine1":"9178 Jumping St.","City":"Dallas","ModifiedDate":"\/Date(1030806000000)\/"}

即ち、DateTime 型の変換結果は上記「(2) DataContractJsonSerializer クラス」とほぼ同じで、オプションのローカルタイムの UTC からの時差(上の例では +0900)が省略された形になっています。

(5) ASP.NET Web サービス

先の記事「ASP.NET AJAX と Web サービス」のコードに以下のメソッドを追加して試してみました。

<%@ WebService Language="C#" Class="CarService" %>

using System;
using System.Web;
using System.Web.Services;
using System.Web.Services.Protocols;
using System.Web.Script.Services;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;

// ・・・中略・・・

[WebService(Namespace = "http://tempuri.org/")]
[WebServiceBinding(ConformsTo = WsiProfiles.BasicProfile1_1)]
[ScriptService]
public class CarService : WebService
{
    // ・・・中略・・・

    [WebMethod]
    public DateTimeJsonTest GetToday()
    {
        DateTimeJsonTest today = new DateTimeJsonTest();
        today.Today = DateTime.Now;
        return today;
    }
}

public class DateTimeJsonTest
{
    public DateTime Today { set; get; }
}

上記 GetToday() メソッドを、要求ヘッダに Content-Type: application/json を追加して POST 要求すると(注)以下のような JSON 文字列が返されます:

{"d":{"__type":"DateTimeJsonTest","Today":"\/Date(1503712714770)\/"}}

(注)ASP.NET Web サービスの制約上 POST 要求しないとエラーになります。Content-Type を指定しない、または application/x-www-form-urlencoded とすると XML 形式で返されます。XML の場合は形式は上記とは異なり 2017-08-26T10:36:27.0809765+09:00 のようになります。

即ち、上記「(4) JavaScriptSerializer クラス」と同じ形式の文字列に変換されます(+0900 も同じく省略されています)。

ASP.NET AJAX を利用すると、\/Date(1503712714770)\/ という形式の文字列は、Date 型の JavaScript オブジェクトに自動的に変換されます。具体例は以下の通りです。

記事「ASP.NET AJAX と Web サービス」の「(2) JavaScript (097_ASPNETAjaxAndWebService.js)」のセクションに記載されているコードを以下のように書き換えます。

var serviceProxy;

// プロキシの初期化とコールバック関数の設定
function pageLoad() {
    serviceProxy = new CarService();
    serviceProxy.set_defaultSucceededCallback(Succeeded);
    serviceProxy.set_defaultFailedCallback(Failed);
}

// ボタンクリックで呼び出されるサービスメソッド  
function getToday() {
    serviceProxy.GetToday();
}

// AJAX 通信が成功したときに呼び出され、戻ってきたデータ
// を処置するコールバック関数。
// 引数 data は JSON 文字列ではなく、DateTimeJsonTest 型
// オブジェクト。それから Today プロパティで取得できるの
// は、文字列ではなく Date 型に変換済みのオブジェクト。
function Succeeded(data) {
    $('#output').empty();
    var now = data.Today;  // now は Date 型オブジェクト
    $('#output').append(
        "<p>" + now.getFullYear() + "年" +
        (now.getMonth() + 1) + "月" + now.getDate() + "日" +
        now.getHours() + "時" + now.getMinutes() + "分" +
        now.getSeconds() + "秒</p>"
    );
}

// ・・・以下略・・・

上の getToday() メソッドを「(3) apsx ページ (097_ASPNETAjaxAndWebService.aspx) 」のセクションに記載されているコードと同等な aspx ページから呼び出すと、Date 型オブジェクトが上記コードの now に取得でき、この記事の一番上の画像のとおり表示されます。

MSDN ライブラリの記事「スタンドアロン JSON のシリアル化」の「高度な情報 / DateTime ワイヤ形式」のセクションの説明によると、"UTC からの時差を示す部分(例: +0900)が指定されていない場合、時刻は UTC として逆シリアル化されます" とありますが、上記コードの結果はローカル時刻になります。

ASP.NET AJAX に代えて jQuery ajax を使う場合は自動的に Date オブジェクトには変換してくれませんので、自力でコードを書いて変換することになります。

具体例は以下の通りです。数字の部分を抜き出して JavaScript の Date コンストラクタの引数として渡し、Date オブジェクトを生成すれば ASP.NET AJAX と同じ結果が得られます。

function getDateByJqueryAjax() {
  $.ajax({
    type: "POST",

    url: "097_jQueryAjaxAndWebService.asmx/GetToday",

    contentType: "application/json; charset=utf-8",

    success: function (data) {
      if (data.hasOwnProperty('d')) {
          data = data.d;
      }
      $('#output').empty();
      var re = /^\/Date\(([0-9]+)\)\/$/;
      var results = re.exec(data.Today);
      var now = new Date(Number(results[1]));
      $('#output').append(
        "<p>" + now.getFullYear() + "年" +
        (now.getMonth() + 1) + "月" + now.getDate() + "日" +
        now.getHours() + "時" + now.getMinutes() + "分" +
        now.getSeconds() + "秒</p>"
      );
    },

    error: function (jqXHR, textStatus, errorThrown) {
      $('#output').text('textStatus: ' + textStatus +
                  ', errorThrown: ' + errorThrown);
    }
  });
}

(6) ASP.NET Web API

Visual Studio 2010 Professional のテンプレートを使って自動生成される ASP.NET Web API アプリのコードに、以下のメソッドを追加して試してみました。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using System.Net;
using System.Net.Http;
using System.Web.Http;
using WebApi1.Models;

namespace WebApi1.Controllers
{
    public class HeroesController : ApiController
    {
        public DateTimeJsonTest Get()
        {
            DateTimeJsonTest today = new DateTimeJsonTest();
            today.Today = DateTime.Now;
            return today;
        }

        // ・・・中略・・・
    }
}

jQuery ajax を利用して上の Get() メソッドを呼び出すと以下のような JSON 文字列が返されます:

{"Today":"2017-08-26T15:39:32.6330349+09:00"}

DateTime 型の文字列への変換は上の「(5) ASP.NET Web サービス」の場合の XML 形式の応答の場合と同じです。

これは ASP.NET Web API 独自実装なのか、ISO 8601 などに準拠しているのかは調べ切れてません。

なお、この形式で、JavaScript の Date 型へのパースは IE11, Chrome 60.0.3112.113, Firefox 55.0.3 のいずれも可能です。例えば、jQuery ajax を使うと、success オプションに設定したコールバックの引数に上の JSON 文字列を JavaScript オブジェクトに変換して代入してくれますので、それから以下のようにして Date オブジェクトにパースできます。

success: function (data, textStatus, jqXHR) {
    var now = new Date(data.Today);
    $('#heroes').append(
        "<p>" + now.getFullYear() + "年" +
        (now.getMonth() + 1) + "月" + now.getDate() + "日" +
        now.getHours() + "時" + now.getMinutes() + "分" +
        now.getSeconds() + "秒</p>"
    );
},

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AJAX

jQuery.ajax で JSONP

by WebSurfer 2017年5月3日 14:30

jQuery.ajax を使うと、JSONP(JSON with Padding・・・script タグを使用してクロスドメインでデータを取得する仕組み)を利用してデータを取得するのがかなり簡単にできるという話を書きます。

JSONP の応答を alert に表示

何が簡単になるかというと以下のことを jQuery.ajax が自動的にやってくれることです。

  1. jQuery.ajax を呼び出した時点で script タグを生成し DOM ツリーへ追加。(本来は、src 属性に呼出先の URL を設定した script タグを生成して DOM ツリーに追加するためのスクリプトを自力で書かなければなりません)
  2. 呼出先の URL にコールバックの名前を指定するクエリ文字列 &callback=jQuery... を追加。
  3. 応答が返ってくるとコールバックが呼び出され、引数に設定された JSON 文字列が JavaScript オブジェクトにパースされ、success: function (data) の data に渡される。

以下に具体例を書きます。MVC を例にとっていますが、もちろん Web Forms でも同様なことは可能です。

まず、ブラウザからの要求を受けて応答を返す窓口を作ります。MVC アプリの場合は、以下のようにアクションメソッドを使うのが簡単そうです。

具体的にどういう操作をしているかはコメントに書きましたのでそちらを見てください。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Data;
using System.Data.Entity;
using System.Linq;
using System.Net;
using System.Web;
using System.Web.Mvc;
using AdventureWorksLT;
using System.Web.Script.Serialization;

namespace Mvc5App.Controllers
{
  public class AddressesController : Controller
  {
    // サンプルデータベース AdventureWorksLT をベースに
    // Visual Studio のウィザードで作った EDM を利用。
    // AdventureWorksLTEntities は DbContext を継承
    private AdventureWorksLTEntities db = 
                            new AdventureWorksLTEntities();

    // JSONP が呼び出すアクションメソッド
    public ActionResult Jsonp(int? id, string callback)
    {
      if (id == null)
      {
          return new HttpStatusCodeResult(
                                 HttpStatusCode.BadRequest);
      }

      // Address テーブルから指定された AddressID(主キー)
      // でレコードを検索。
      // 当該レコードの AddressID, AddressLine1, City フィー
      // ルドのデータを匿名クラスのオブジェクトとして取得
      var address = (from a in db.Address
         where a.AddressID == id
         select new { a.AddressID, a.AddressLine1, a.City }).
         FirstOrDefault();

      if (address == null)
      {
          return HttpNotFound();
      }

      // 取得したオブジェクトを JSON 文字列にシリアライズし
      // 変数 callback に名前が指定されたコールバックメソッ
      // ドの引数に設定。
      // code は「コールバック(JSON 文字列)」という文字列に
      // なる
      JavaScriptSerializer ser = new JavaScriptSerializer();
      string code = string.Format("{0}({1})", 
                          callback, ser.Serialize(address));

      // 文字列「コールバック(JSON 文字列)」を返す。その際
      // ヘッダに Content-Type: application/x-javascript; が
      // 付与される
      return JavaScript(code);
    }
    // ・・・中略・・・
  }
}

上記のアクションメソッドを、例えば /Addresses/Jsonp?id=25&callback=name で呼び出すと、以下の応答が返ってきます。

name({"AddressID":25,"AddressLine1":"9178 Jumping St.","City":"Dallas"})

呼び出し側(View)のコードは以下のようになります。上にも書きましたが、script 要素を DOM に追加するコードを書く必要はありません。以下のコードだけで jQuery.ajax が自動的にやってくれます。

<input type="text" id="tb1" />
<input type="button" value="検索" onclick="btn_click()" />

@section Scripts {
  <script type="text/javascript">
  //<![CDATA[
    function btn_click() {
      var address = '/Addresses/Jsonp?id=' + $("#tb1").val();

      $.ajax({
          url: address,
          dataType: 'jsonp',
          success: function (data) {
              alert(data.AddressID + ', ' +
                    data.AddressLine1 + ', ' + 
                    data.City);
          }
      });
    }
  //]]>
  </script>    
}

上記には jQuery の外部スクリプトファイルの参照が書いてありませんが、Visual Studio 2015 のテンプレートで自動生成した _Layout.cshtml を利用していますので、デフォルトで取り込まれるようになっています。

_Layout.cshtml を利用していますので、インラインのスクリプトは、上記のように View に @section Scripts { ... } を追加して、その中に書くのが適当です。header タグ内に書くと jQuery の外部スクリプトファイルが取り込まれる前になってしまいますので注意してください。

コールバックのメソッド名は、上にも書きましたが、jQuery.ajax がクエリ文字列として自動的に自動的にデフォルトの名前を追加しますので、それを利用しています。(デフォルトの名前では不都合がある場合は指定することも可能です)

data には、コールバックの引数の JSON 文字列が JavaScript オブジェクトに変換されて渡されます。なので、上記のようにプロパティを使ってデータを取得することができます。

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AJAX

クロスドメインの WCF サービス

by WebSurfer 2016年12月27日 21:58

先の記事「WCF と jQuery AJAX」で書いた ASP.NET がホストする WCF サービスを、クロスドメインで利用する方法について書きます。

プリフライトリクエスト

MSDN Blog の記事「JavaScript のクロス ドメイン (Cross-Domain) 問題の回避と諸注意」では以下の 3 つの方法が紹介されています。それぞれの概要が説明されていて分かりやすいので一読されるといいと思います。

  1. Cross Document Messaging (XDM)
  2. Cross-Origin Resource Sharing (CORS)
  3. JSONP

ここでは 2 番目の Cross-Origin Resource Sharing (CORS) という方法を使います。上の画像は CORS でのプリフライトリクエストとそれに対する応答を Fiddler で見たものです。

(最初は jQuery.ajax を利用した JSONP が一番簡単かと思ったのですが、jQuery.ajax では応答のスクリプトにコールバック jQuery1830...26( ... ) で囲んだ JSON 文字列を期待しているのに、WCF サービスは JSON 文字列しか返さないので使えませんでした)

CORS は HTML 5 の仕様なので依然として使えないブラウザがありますが、対応ブラウザが増えるにつれ今後の本命になるだろうということです。(ちなみに、IE9 は対応してませんでした。上に紹介した MSDN Blog の記事によると独自の XDomainRequest オブジェクトを使用するという回避方法はあるそうですが)

まず、この記事を書くに当たって自分が参考にさせていただいた記事へのリンクを張っておきます。私の説明では分からない場合はそちらを読まれるといいと思います。手抜きでスミマセン。(汗)

  1. HTTP アクセス制御 (CORS)
  2. CORS(Cross-Origin Resource Sharing)について整理してみた

ブラウザが CORS をサポートしていれば、クライアント側の処理はブラウザが自動的に行いますので、開発者はクライアント側の対応は何もする必要がないです。

サーバー側すなわち ASP.NET Web アプリで CORS に必要な応答ヘッダ返せるようにするだけで対応できます。基本的には Global.asax ファイルに以下のコードを記述してやれば可能になります。(厳格なセキュリティを要求せず無条件で応答するというような場合はもっと簡単になります)

protected void Application_BeginRequest(object sender, 
                                                 EventArgs e)
{
  CrossOriginResourceSharingSetting();
}

private void CrossOriginResourceSharingSetting()
{
  HttpRequest request = HttpContext.Current.Request;
  HttpResponse response = HttpContext.Current.Response;

  // プリフライトリクエストの場合
  if (request.HttpMethod == "OPTIONS")
  {
    // 要求ヘッダの origin フィールドを取得
    string origin = request.Headers["origin"];

    // ここで origin に指定されたドメインのチェックを行った
    // 方がいいかもしれないが省略。要求ヘッダの origin フィ
    // ールドで送信されてきたものをそのまま返す

    // 要求ヘッダに origin フィールドがなければ何もしない
    if (!string.IsNullOrEmpty(origin))
    {
      string method = 
       request.Headers["Access-Control-Request-Method"];
      string header = 
        request.Headers["Access-Control-Request-Headers"];

      // 要求ヘッダに Access-Control-Request-Method および
      // Access-Control-Request-Headers がなければ何もしない
      if (!string.IsNullOrEmpty(method) && 
          !string.IsNullOrEmpty(header))
      {
        // method が GET または POST 以外は対応しない
        // header もチェックした方がいいかもしれない・・・
        if (method.Contains("GET") || method.Contains("POST"))
        {                            
          response.
            AddHeader("Access-Control-Allow-Origin", origin);                            
          response.
            AddHeader("Access-Control-Allow-Methods", method);                            
          response.
            AddHeader("Access-Control-Allow-Headers", header);

          // Access-Control-Max-Age ヘッダも任意で追加できる。
          // 指定した時間(秒)プリフライトの結果をキャッシュで
          // きるので、実際に運用に移す際は追加する方がよさそう
          //response.AddHeader("Access-Control-Max-Age", "600");

          response.End();
        }
      }
    }                
  }
  else
  {
    // 要求ヘッダの origin フィールドを取得
    string origin = request.Headers["origin"];

    // ここで origin に指定されたドメインのチェックを行った方
    // がいいかもしれないが省略。要求ヘッダの origin フィール
    // ドで送信されてきたものをそのまま返す

    // 要求ヘッダに origin フィールドがなければ何もしない
    if (!string.IsNullOrEmpty(origin))
    {                    
      response.AddHeader("Access-Control-Allow-Origin", origin);
    }
  }            
}

上記のコードが何をしているかと言うと、要求が「プリフライトリクエスト」になる場合と「シンプルなリクエスト」になる場合とに処置を分けて、CORS に必要な応答ヘッダを設定しているだけです。詳しくはコード中のコメントに書きましたのでそれを見てください。

CORS をサポートしているブラウザがクロスドメインでどのような処置を行うかは、要求が「シンプルなリクエスト」になるか否かによって異なってきます。要求が「シンプルなリクエスト」になる条件は、上に紹介した記事「HTTP アクセス制御 (CORS)」を読んでください。

例えば、先の記事「WCF と jQuery AJAX」で言うと「(3) WCF AJAX サービスへのアクセス」のコードで getAllCars メソッドを使う方が「シンプルなリクエスト」になります。

getCarsByDoors メソッドを使う方は要求ヘッダに contentType: "application/json; charset=utf-8" が含まれるので「シンプルなリクエスト」にはならず、「プリフライトリクエスト」が事前に行われます。

シンプルなリクエスト

要求が「シンプルなリクエスト」になる場合、CORS をサポートしているブラウザからは origin: http://<要求元のドメイン> を追加する以外には普通にサーバーに要求を出します。(ただし、IE9 では要求さえ出ませんので注意)

サーバー側では origin フィールドを見て要求側のドメインがクロスドメインアクセスを許可する対象であるかを判定し、受け入れの判断をすることができます。

ただし、上の Global.asax のコードでは要求側のドメインのチェックは行っていません。要求ヘッダの origin フィールドのドメインをそのまま応答ヘッダの Access-Control-Allow-Origin に設定して返しています。それだけでも、* を設定するよりはよさそうです。

ブラウザは応答ヘッダの Access-Control-Allow-Origin: http://<求元のドメイン> を見てクロスドメインアクセスに成功したと判断し、応答に含まれる JSON 文字列などのコンテンツを処置します。

プリフライトリクエスト

要求が「シンプルなリクエスト」にならない場合、CORS をサポートしているブラウザからは実際のリクエストを送信しても安全かを確かめるための「プリフライトリクエスト」が事前に行われます。

上の画像はその要求と応答を Fiddler で見たものです。

左下のウィンドウはブラウザがクロスドメインに対する要求でかつ「シンプルなリクエスト」にならないと判定して自動的にプリフライトリクエストを要求した要求ヘッダの内容です。

赤枠で囲った部分を見てください。HTTP メソッドの OPTIONS、要求ヘッダに含まれる origin, Access-Control-Request-Method, Access-Control-Request-Headers に注目です。

サーバーがクロスドメインからのリクエストを受け、それがプリフライトリクエストであるかどうかを判断するにはそれらの情報をチェックします。

そして、プリフライトリクエストであると判断した場合は上の画像の右下のウィンドウの赤枠で囲ったような応答ヘッダを返します。ここでは、Access-Control-Allow-Origin, Access-Control-Allow-Methods, Access-Control-Allow-Headers は要求ヘッダで受けたものと同じ内容に設定しています。

ブラウザはそれらの情報を見て実際のリクエストを送信しても安全かを確認し、サーバーに要求を出して(上の画像で #3 がそれ)応答を取得し、コンテンツに含まれる JSON 文字列などの情報を処置します。

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2010年5月にこのブログを立ち上げました。その後 ブログ2 を追加し、ここは ASP.NET 関係のトピックス、ブログ2はそれ以外のトピックスに分けました。

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