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ダウンロードファイル名の文字化け

by WebSurfer 2011年3月20日 12:33

2014/3/2 改版
IE9 より RFC 6266 (RFC 2231/RFC 5987) がサポートされたということで、その点を考慮してこの記事を全面書き換えました。

ASP.NET Web アプリでファイルをダウンロードする際、AppendHeader メソッドを使って Content-Disposition ヘッダフィールドの attachment; filename= に日本語のファイル名を設定し、受信側のブラウザに IE を使用すると、ファイル名が以下の画像に示すように文字化けします。(以下の画像の例では、オリジナルのファイル名を "日本語のファイル名.xls" としています)

ダウンロードファイル名の文字化け

その理由は MSDN Blog の記事 Downloads and International Filenames をそのまま引用すると "Early versions of Internet Explorer worked around this limitation by assuming that any non-ASCII characters within HTTP headers were encoded using the local system's Windows codepage" ということだそうです。

上記の英文を具体的に説明すると次の通りです。

例えば以下のコードのよう AppendHeader メソッドを使ってファイル名を設定すると、応答ヘッダで "日本語" の部分は UTF-8 のバイト列 e6 97 a5 e6 9c ac e8 aa 9e となります。(Fiddler2 の HexView で見ると分かります。ASP.NET Web アプリではデフォルトでは応答ヘッダはすべて UTF-8 になりますので、ファイル名の部分も UTF-8 のバイト列として送信されます)

Response.AppendHeader("Content-Disposition",
      "attachment;filename=日本語.xls");

上の MSDN Blog に書いてあるように、応答ヘッダに ASCII コード以外の文字(上の例では e6 97 a5 e6 9c ac e8 aa 9e)がある場合、その部分は自分の PC の Windows codepage で、即ち日本語 OS の場合は Shift_JIS として解釈されます。

IE は e6 97 a5 e6 9c ac e8 aa 9e を Shift_JIS コードとして解釈しようとするので、正しくデコードできず文字化けするというわけです。(ちなみに、Shift_JIS では "日本語" は 93 fa 96 7b 8c ea になります)

解決策は、マイクロソフト サポートオンラインの記事 ファイルをダウンロードする ASP.NET ページで日本語ファイル名が文字化けする に以下の 3 つの方法が紹介されています。

  1. HttpServerUtility.UrlEncode メソッドを使ってファイル名をエンコードする。
  2. HttpResponse.HeaderEncoding プロパティを使って Shift_JIS のヘッダを送信する。
  3. RFC 6266 に準拠して attachment; filename*= UTF-8''%e2%82%ac%20rates のようにする。

1 番目の方法は、一部のブラウザが対応していないという点が問題です。IE, Firefox, Chrome, Safari, Opera で検証した結果は以下の表の通りでした。

ブラウザ UrlEncode
あり なし
IE OK NG
文字化けする
Firefox NG
エンコードされた文字になる
OK
Chrome OK OK
Safari NG
エンコードされた文字になる
OK
Opera OK OK

上記の結果は、最初にこの記事を書いた 2011 年 3 月 20 日の時点で検証に使ったブラウザ IE8, Firefox 3.6.15, Chrome 10.0.648.151, Safari 5.0.4, Opera 11.01 でも、この記事を改版した 2014 年 3 月 2 日の時点で検証に使ったブラウザ IE9, Firefox 27.0.1, Chrome 33.0.1750.117, Safari 5.1.7, Opera 12.16 でも同じでした。

Firefox と Safari の場合は、UrlEncode するのはダメで、%e6%97%a5%e6%9c%ac%e8%aa%9e.xls のようなエンコードされた名前になってしまいます。Chrome と Opera は UrlEncode 有り/無しどちらも OK でした。

また、IE の場合でも、ファイル名に半角空白が含まれているとうまく行きません。UrlEncode メソッドは、半角空白を + に変換するので、例えば "file name.txt"(file と name の間に半角空白)" は "file+name.txt" になってしまいます。なので、半角空白は URL エンコードせず、そのままにしておく必要があります。

半角空白を + ではなく %20 に変換(パーセントエンコーディング)しても問題があります。IE 側で開く「ファイルのダウンロード」ダイアログで[開く(O)]をクリックするとメモ帳が開いて中身が表示されますが(もちろん拡張子 txt がメモ帳に関連付けられているとして)、メモ帳のウィンドウの左上に表示されるファイル名の空白は %20 のままになります。(上記の例では "file%20name.txt" となる) まぁ、これは大した問題ではないのかもしれませんが、気分がよくないです。(笑)

2 番目の方法(Shift_JIS のヘッダを送信)は IE ではうまく行きますが、当然、IE 以外のブラウザは対応できません。

また、ファイル名を Shift_JIS にすると、IE 自体は対応できても、それ以前にプロキシサーバーで文字化けして、結局、文字化けは回避できないという可能性があります。それに、単にファイル名が文字化けするだけでなく、他に予期しない好ましからざる副作用が出る恐れもあります。従って、2 番目の方法は、使用するブラウザが IE に限定される場合でも避けた方が賢明だと思います。

3 番目の方法は RFC 6266 をサポートしていないブラウザ(IE8-、Safari 5.1.7 など)には使えないという問題があります。また、これも、UrlEncode メソッドで、半角空白が + に変換されることにより、"file name.txt"(file と name の間に半角空白)" が "file+name.txt" になってしまうという問題があります。半角空白はパーセントエンコーディング("+" ではなくて "%20" に変換)しないとうまく行きません。

結局、現状ではファイル名には ASCII 文字以外は使わないというのが一番の解決策だと思います。

どうしても日本語のファイル名を使って、かつ IE, Firefox, Chrome 等の複数のブラウザに対応するなら、以下のようにブラウザによって応答ヘッダを切り替える他方法はなさそうです。

(注)別の記事 ダウンロードは HTTP ハンドラで で書きましたように、ファイルなどをダウンロードするのに .aspx ページを利用するといろいろ問題がありそうなので、以下のサンプルコードでは HTTP ハンドラを使用しています。

<%@ WebHandler Language="C#" Class="DownloadHandler" %>

using System;
using System.Web;

public class DownloadHandler : IHttpHandler 
{    
  public void ProcessRequest (HttpContext context) 
  {
    HttpResponse response = context.Response;
    HttpRequest request = context.Request;

    string fileName = "日 本 語 (+japanese+).txt";

    // + は %2b に変換され、空白は + に変換される。
    string encodedFileName = context.Server.UrlEncode(fileName); 
    encodedFileName = encodedFileName.Replace("+", "%20");
        
    response.Clear();

    response.ContentType = "text/plain";
        
    // キャッシュを許可しない
    response.Cache.SetCacheability(HttpCacheability.NoCache);
    response.Cache.SetExpires(DateTime.Now.ToUniversalTime());
    response.Cache.SetMaxAge(new TimeSpan(0, 0, 0, 0));

    HttpBrowserCapabilities browser = request.Browser;

    // IE の場合。
    // IE11 では Browser プロパティは "Mozilla" (.NET 2.0) 
    // または "InternetExplorer" (.NET 4) になる。IE の場合
    // User Agent には必ず "Trident" と言う文字列が入ってい
    // るらしいので、そちらで判定した方がよさそう。
    if (browser.Browser.ToUpper().IndexOf("IE") >= 0 ||
        request.UserAgent.Contains("Trident"))            
    {
      // IE8 以下(RFC 6266 未サポート)
      // 空白を %20 のままにしておくと処理がうまくいかない。
      // 「ファイルのダウンロード」ダイアログで[開く(O)]を
      // クリックするとメモ帳が開いて中身が表示されるが %20 
      // がそのままウィンドウの左上に表示されるファイル名に
      // 含まれる。それが気になる場合は、以下のように %20 を
      // 空白に置き換える。(注:「ファイルのダウンロード」
      // ダイアログで[保存(S)]をクリックすれば何故か %20 
      // は空白に変換されて保存される)
      if (browser.MajorVersion < 9)
      {
        response.AppendHeader("Content-Disposition", 
            "attachment;filename=\"" + 
            encodedFileName.Replace("%20", " ") +  "\"");
      }
      // IE9 以上(RFC 6266 サポート)
      else
      {
        response.AppendHeader("Content-Disposition", 
            "attachment;filename*=utf-8''" + encodedFileName);
      }
    }
    // IE 以外
    else
    {
      // Safari 5.1.7 がまだ RFC 6266 未対応らしいので 
      // filename="xxxxx" の併記が必要。 
      response.AppendHeader("Content-Disposition", 
          "attachment;filename=\"" + fileName + 
          "\";filename*=utf-8''" + encodedFileName);
    }

    response.Write("こんにちは世界!");
  }
 
  public bool IsReusable 
  {
    get 
    {
      return false;
    }
  }
}

なお、IIS7 で試した限りですが(他のサーバーは不明)、以下のコードのように HyperLink で直リンクすれば、どのブラウザでも文字化けはありませんでした。

<asp:HyperLink 
    ID="HyperLink2" 
    runat="server" 
    NavigateUrl="~/日 本 語 (japanese).zip">
    日 本 語 (japanese).zip
</asp:HyperLink>

その理由は、ブラウザから GET 要求する url のファイル名はパーセントエンコーディング(半角空白は "+" ではなく "%20")され、応答ヘッダには以下のように正しく Content-Type が指定されると共に Content-Disposition フィールドが含まれないからです。

HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: application/x-zip-compressed
Last-Modified: Fri, 21 Feb 2014 14:39:36 GMT
Accept-Ranges: bytes
ETag: "752e46be122fcf1:0"
Server: Microsoft-IIS/7.0
X-Powered-By: ASP.NET
Date: Sun, 02 Mar 2014 07:42:01 GMT
Content-Length: 1956

なお、直リンクする場合、NavigateUrl に指定するファイル名に "+" を入れると、IIS7 では HTTP エラー 404.11(ダブルエスケープシーケンスを含む要求の拒否)になるので注意してください。

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Upload Download

SWFUpload を使ってみました

by WebSurfer 2010年11月3日 15:45
SWFUpload ライブラリを使ってみました

Flash を使って一度に複数ファイルをアップロードできる SWFUpload というライブラリを ASP.NET 環境下で試してみました。いろいろ分かったことがありますので、備忘録として Flash のクッキーがらみのバグなどの注意点を書いておきます。

複数ファイルを一度にアップロードしながらプログレスも表示できるという条件で、自分の期待を満たしそうなライブラリを探してみたところ、SWFUploadMultiple File Upload の 2 つが見つかりました。このうち、前者の SWFUpload を選んで試してみました。

なぜ SWFUpload の方を選んだかといえば、単に見た目が気に入ったからです。(笑) ただし、ASP.NET のコントロールのように Visual Studio の画面上でドラッグ&ドロップしてプロパティを設定するだけで使えるものではなく、ブラウザ側での操作にかなりの量の JavaScript のコードを書く必要があるのがちょっと重いです。でも、サンプルが提供されていますので、それをそのまま転用すればさほど面倒ではありません。

後者の Multiple File Upload の方は、ドキュメントを読んだ限りですが、ASP.NET 向けに特化されているようです。SWFUpload と同等な機能を ASP.NET のカスタムコントロールにラップして、ASP.NET に慣れたプログラマにとって使いやすくしているような感じです。

上の画像のアプリは、SWFUpload のサンプルの SimpleDemo と applicationdemo.net を合体して作ったものです。applicationdemo.net には、アップロードされた jpg ファイルからサーバー側のプログラムで Thumbnail を作って Session に保持し、クライアント側の JavaScript で動的に img タグを作ってそれに表示するコードが含まれています。

実際のアプリでは、Thumbnail を作って Session に保持する代わりに、サーバーのフォルダや DB に保存することになります。そのサンプルは提供されていませんが、従来の ASP.NET コントロールの FileUpload を使った場合と同等な処置となるので、ASP.NET アプリ開発経験者には簡単に実装できるはずです。

アプリの作り方を簡単に書いておきます。

ソリューションエクスプローラ
  1. Visual Studio で、新規に ASP.NET Web サイトプロジェクトを作ります。
  2. サンプルを Google のサイト からダウンロードします。現時点での最新版は SWFUpload v2.2.0.1 Samples.zip です。demos というフォルダの中に多数のサンプルが含まれています。
  3. demos\simpledemo フォルダの index.php が参照している .css, .js, .swf ファイルを使用しますので、適当なフォルダ(例: css, Scripts, Swfupload)をアプリケーションルート設けて、そこに参照されているファイルをコピーしてください。同名のファイルが複数含まれていますので、index.php が参照しているファイルのフォルダに注意してください。
  4. handlers.js に Thumbnail 書き込みのための JavaScript コードを追加します。上の手順でコピーした handlers.js を Visual Studio で開き、そこに demos\applicationdemo.net\js\handlers.js の addImage, fadeIn メソッドを丸ごとコピーします。さらに、uploadSuccess メソッドに addImage("thumbnail.aspx?id=" + serverData); を追加します。下の例を参考にしてください。
  5. アプリケーションルートに demos\applicationdemo.net フォルダの Global.asax, thumbnail.aspx, thumbnail.aspx.cs, upload.aspx, upload.aspx.cs をコピーしてください。
  6. アプリケーションルートに App_Code フォルダを作成し、demos\applicationdemo.net\App_Code フォルダの Thumbnail.cs をコピーしてください。
  7. アプリケーションルートに images フォルダを作成し、demos\images, demos\simpledemo\images, demos\applicationdemo.net\images フォルダの画像ファイルをコピーしてください。default.css を開いて、画像の url(3 ヶ所あります)を修正してください。
  8. Default.aspx, Default.aspx.cs, web.config は、ASP.NET の Web サイトプロジェクトを作った際に自動生成されたものに手を加えて使用します。ここまでで Web サイトプロジェクトの構成は上のソリューションエクスプローラの画像のようになっているはずです。
  9. 大きなファイルをアップロードする場合は、web.config に httpRuntime 要素の設定変更が必要です。設定例は、samples\asp.net フォルダの web.config にあります。加えて、IIS7 では applicationHost.config の requestFiltering 要素の設定も要注意です。
  10. 続いて、Deafult.aspx.cs の Page_Load イベントハンドラに Session.Clear(); を追加します。
  11. Deafult.aspx に index.php のコードを移植します。その際、 Flash のパラメータ flash_url, post_params を修正し、Thumbnail 画像を格納する div タグを追加します。ヘッダーのロゴのリンク先も適宜変更してください。下の例を参考にしてください。

handler.js(一部のみ)

function uploadSuccess(file, serverData) {
  try {
    // この行追加
    addImage("thumbnail.aspx?id=" + serverData);

    var progress = 
      new FileProgress(file, this.customSettings.progressTarget);
    progress.setComplete();
    progress.setStatus("Complete.");
    progress.toggleCancel(false);
  } catch (ex) {
    this.debug(ex);
  }
}

// 以下の function 2 つを追加
function addImage(src) {
  var newImg = document.createElement("img");
  newImg.style.margin = "5px";
  ・・・中略・・・
}

function fadeIn(element, opacity) {
  var reduceOpacityBy = 5;
  var rate = 30; // 15 fps
  ・・・中略・・・
}

Default.aspx.cs

public partial class _Default : System.Web.UI.Page 
{
  protected void Page_Load(object sender, EventArgs e)
  {
    // Clear the user's session
    Session.Clear();
  }
}

Default.aspx

<%@ Page Language="C#" 
  AutoEventWireup="true"  
  CodeFile="Default.aspx.cs" 
  Inherits="_Default" %>

<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" 
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">

<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head runat="server">
  <title>SWFUpload Demos - Simple Demo</title>
  <link href="css/default.css" rel="stylesheet" type="text/css" />
  <script src="Swfupload/swfupload.js" type="text/javascript"></script>
  <script src="Scripts/swfupload.queue.js" type="text/javascript"></script>
  <script src="Scripts/fileprogress.js" type="text/javascript"></script>
  <script src="Scripts/handlers.js" type="text/javascript"></script>
  <script type="text/javascript">
  var swfu;

  window.onload = function() {
    var settings = {
      flash_url: "swfupload/swfupload.swf",

      // アップロードされたファイルをサーバーで保存するなどの
      // 処置(このサンプルでは Thumbnail の表示)を行うページ
      // を指定する。
      upload_url: "upload.aspx",

      // Flash のバグによるセッション切れ、Forms 認証切れ問題
      // の対応。セッションクッキーと Forms 認証クッキーを、そ
      // れぞれ ASPSESSID, AUTHID という名前でフォームに含めて
      // 送信する。Global.asax の BeginRequest ハンドラでそれら
      // を取得して、応答クッキーを書き換える。
      post_params: {
        "ASPSESSID": "<%=Session.SessionID %>",
        "AUTHID": "<%=Request.Cookies[FormsAuthentication.FormsCookieName] == null? String.Empty : Request.Cookies[FormsAuthentication.FormsCookieName].Value %>" 
      },
      file_size_limit: "100 MB",
      file_types: "*.*",
      file_types_description: "All Files",
      file_upload_limit: 100,
      file_queue_limit: 0,
      custom_settings: {
        progressTarget: "fsUploadProgress",
        cancelButtonId: "btnCancel"
      },
      debug: false,

      // Button settings
      button_image_url: "images/TestImageNoText_65x29.png",
      button_width: "65",
      button_height: "29",
      button_placeholder_id: "spanButtonPlaceHolder",
      button_text: '<span class="theFont">Hello</span>',
      button_text_style: ".theFont { font-size: 16; }",
      button_text_left_padding: 12,
      button_text_top_padding: 3,

      // The event handler functions are defined in handlers.js
      file_queued_handler: fileQueued,
      file_queue_error_handler: fileQueueError,
      file_dialog_complete_handler: fileDialogComplete,
      upload_start_handler: uploadStart,
      upload_progress_handler: uploadProgress,
      upload_error_handler: uploadError,
      upload_success_handler: uploadSuccess,
      upload_complete_handler: uploadComplete,

      // Queue plugin event
      queue_complete_handler: queueComplete
    };

    swfu = new SWFUpload(settings);
  };
  </script>
</head>
<body>
  <form id="form1" runat="server">
    <div id="header">
      <h1 id="logo"><a href="index.html">SWFUpload</a></h1>
      <div id="version">v2.2.0</div>
    </div>
    <div id="content">
      <h2>Simple Demo</h2>
      <p>This page demonstrates a simple usage of SWFUpload.  
         It uses the Queue Plugin to simplify uploading or 
         cancelling all queued files.</p>
      <div class="fieldset flash" id="fsUploadProgress">
        <span class="legend">Upload Queue</span>
      </div>
      <div id="divStatus">0 Files Uploaded</div>
      <div>
        <span id="spanButtonPlaceHolder"></span>
        <input id="btnCancel" 
          type="button" 
          value="Cancel All Uploads" 
          onclick="swfu.cancelQueue();" 
          disabled="disabled" 
          style="margin-left: 2px; font-size: 8pt; height: 29px;" />
        <%--Thumbnail 画像表示のため追加--%>
        <div id="thumbnails"></div>
      </div>   
    </div>
  </form>
</body>
</html>

以上で Web アプリは動くはずです。[Hello]ボタンをクリックするとファイルの選択ダイアログが開くので、jpg ファイルを選択して(複数選択可)、ダイアログの[開く(O)]ボタンをクリックすれば選択したファイルがアップロードされ、upload.aspx で処置されて、上の画像のような Thumbnail が表示されます。

問題の Flash のバグの話を以下に書きます。Firefox, Chrome, Safari など、IE 以外のブラウザを使用した場合は Flash がページを要求する際、クッキーが送られないという問題があります。

Flash が起動されている状態でも、HyperLink クリックでページを要求した場合や、ブラウザのアドレスバーに URL を打ち込んで要求する場合はクッキーは送られます。問題は、あくまで Flash がページを要求する場合ということに注意してください。今回の例では、Flash が flash_url パラメータに設定されている upload.aspx を要求する場合がそれに該当します。

当然ながら、クッキーが送られないとセッションが維持できません。今回の例では、Session に Thumbnail 画像を保持しているので、要求にクッキーが含まれないとセッションが維持できず、アップロード後に画像の Thumbnail を表示するところがうまくいきません。

ファイルがアップロードされると、Flash はパラメータ upload_url で指定されている upload.aspx を自動的に要求しますが、このときクッキーは送信されません。それ故、サーバー側で正しく Session が取得できず、別の Session に Thumbnail を書き込んでしまいます。結果、Thumbnail 画像は表示されません。

回避策は、post_params に "ASPSESSID": "<%=Session.SessionID %>" を設定し(こうすることにより、ブラウザはフォーム変数にセッション ID を含めて送信します)、Global.asax の BeginRequest イベントのハンドラでフォーム変数からセッション ID を取得し、それでクッキーを書き換えてやることです。

いままで作成したコードに回避策が折り込み済みです。なので、Thumbnail は問題なく表示されます。Default.aspx の post_params の設定と、Global.asax の BeginRequest ハンドラを見てください。

Forms 認証を行う場合も、同様に、Flash のバグによる認証クッキー切れの問題があります。

例えば、Forms 認証を設定し、login.aspx ページを設け、ルートの web.config で deny user="?" として全ページ(upload.aspx を含め)匿名アクセス不可とした場合を考えます。ログインすれば Default.aspx は表示され、アップロードするファイルを選択するところまでは行きます。ところが、いざアップロードしようとすると HTTP 302 が返されてアップロードに失敗します。これは、Flash が upload.aspx を要求したとき、認証クッキーが送られてこないので、login.aspx にリダイレクトされてしまうからです。

この問題は、セッションクッキーの場合と同様な方法で、post_params で認証クッキーをフォーム変数に含めて送るように設定し、Global.asax の BeginRequest ハンドラで認証クッキーを書き換えることで回避できます。この回避策もいままで作成したコードに折り込み済みです。

Default.aspx の post_params の設定と、Global.asax の BeginRequest ハンドラを見てください。この対応で、Flash のバグによるセッションクッキーと Forms 認証クッキーが切れる問題は回避でき、ASP.NET 環境で SWFUpload を使えるようになるはずです。

なお、くどいようですが、Flash のバグによるクッキー切れの問題は、Firefox, Chrome, Safari など、IE 以外のブラウザを使用した場合のみですので注意してください。

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Upload Download

ダウンロードの際の拡張子 と MIME Type の指定

by WebSurfer 2010年9月2日 22:42

MSDN フォーラムで、IE で xlsm をダウンロードすると zip 形式になってしまい、直接 Excel で開けないという話があったので、ちょっと調べてみました。

結局、単にそれはサーバー側の Web アプリの問題だったのですが、調査の結果、自分が知らなかったことがいろいろあったので、忘れないように書いておきます。

ブラウザは、ヘッダーの Content-Disposition: attachment; filename= で指定する拡張子と、Content-Type: で指定する MIME Type のどちらでファイルの種類を判断するでしょうか?

検証した結果は以下のとおりでした。簡単に言うと、IE8 は拡張子で判断、Opera は MIME Type で判断、Forefox は拡張子と MINE Type の指定が違う場合結果は未定義のようです。

ブラウザ Ext: xlsm
MT: xlsm
Ext: xlsm
MT: zip
Ext: zip
MT: zip
Ext: zip
MT: xlsm
IE8 Excel Excel Zip Zip
Firefox 3.6.8 Excel Zip Zip Zip
Opera 10.61 Excel Zip Zip Excel

上の表で、Ext は Content-Disposition に設定した拡張子、MT は Content-Type に設定した MIME Type です。

検証に使ったファイルは、有効な xlsm 形式のファイルで、拡張子は正しく xlsm としており、検証の間、中身も名前も一切変えていません。

クライアントの OS は Vista SP2 です。拡張子とアプリケーションの関連付けは、xlms は Excel、zip は WinZip としています。Web サーバーは Windows Server 2008 の IIS7, ASP.NET 3.5 SP1 です。

予想外の動きをしたのは Opera で、拡張子と MIME Type が異なる場合、拡張子を MIME Type に合わせて書き換えてしまいます。下の画像は、拡張子を xlsm、MIME Type を zip とした場合の例です。元のファイル名 001.xlsm が 001.zip に書き換えられています。

Opera のファイルダウンロード時のダイアログ

直リンクの場合(a 要素の href 属性にサーバーに置いた xlsm ファイルを指定した場合)、ヘッダーは以下のようになります。ブラウザは正しく判断出来るようです。

Content-Type: application/vnd.ms-excel.sheet.macroEnabled.12
Last-Modified: Thu, 02 Sep 2010 13:07:58 GMT
Accept-Ranges: bytes
ETag: "3e8647dd9f4acb1:0"
X-Powered-By: ASP.NET
Date: Thu, 02 Sep 2010 13:12:12 GMT
Content-Length: 12477

ちなみに、HTTP ハンドラーを使った場合のヘッダーは以下のようになります。

Cache-Control: private
Content-Type: application/vnd.ms-excel.sheet.macroEnabled.12
Content-Disposition: attachment; filename=001.xlsm
X-AspNet-Version: 2.0.50727
X-Powered-By: ASP.NET
Date: Thu, 02 Sep 2010 13:21:00 GMT
Content-Length: 12477

検証に使った HTTP ハンドラのコードを参考までにアップしておきます。

<%@ WebHandler Language="C#" Class="_045_Handler" %>

using System;
using System.Web;
using System.IO;

public class _045_Handler : IHttpHandler 
{
  public void ProcessRequest(HttpContext context)
  {
    string path = 
      context.Server.MapPath("~/Test/data/001.xlsm");

    if (!File.Exists(path))
    {
      return;
    }
        
    string type = context.Request.QueryString["type"];

    switch (type)
    {
      case "xlsm_xlsm":
        SetHeader(context, "001.xlsm", 
          "application/vnd.ms-excel.sheet.macroEnabled.12");
        break;
      case "xlsm_zip":
        SetHeader(context, "001.xlsm", 
          "application/x-zip-compressed");
        break;
      case "zip_zip":
        SetHeader(context, "001.zip", 
          "application/x-zip-compressed");
        break;
      case "zip_xlsm":
        SetHeader(context, "001.zip", 
          "application/vnd.ms-excel.sheet.macroEnabled.12");
        break;
      default:
        SetHeader(context, "001.xlsm", 
          "application/vnd.ms-excel.sheet.macroEnabled.12");
        break;                
    }
    context.Response.TransmitFile(path);
    context.Response.End();
  }
    
  public bool IsReusable
  {
    get {
      return false;
    }
  }

  protected void SetHeader(HttpContext context, string name, string type)
  {
    context.Response.AppendHeader("Content-Disposition",
      "attachment; filename=" + name);
    context.Response.ContentType = type;
  }
}

他に、今回知った新(?)事実は、Excel 2007 からファイル形式が変わったということです。何をいまさらと言われるかも知れませんが。(汗)

Excel 2007 からはファイルはバイナリではなくなり、xml 形式のテキストを zip で圧縮したものになっているそうです。確かに WinZip で xlsm ファイルを開くことができ、中身は xml 形式のテキストファイルでした。

また、xlsm は「マクロ有効ブック」というそうで、セキュリティ対策として、拡張子からマクロが含まれていることが分かるような名前の規則を作ったそうです。

------------ 2011/5/21 追記 ------------

IE8 は拡張子で判断と書きましたが、やはり IE はそのような仕様になっているようです。以下のページを参考にしてください。

ファイルのダウンロードダイアログで表示されるファイル名の命名規則

即ち、上のページの「詳細」の 1 番目に書いてあるとおり「Content-Disposition: ヘッダが存在する場合は、filename パラメータで設定されたファイル名が利用されます。」ということです。

サポートページには書いてないですが、Content-Disposition: ヘッダでファイル名が指定してあれば、Content-Type: の指定は無視されます。

2 番目の「HTTP レスポンス内に存在する、送られてきた Content-Type が、レジストリの HKEY_CLASS_ROOT\MIME\Database\Content Type 以下に存在するかどうか・・・」というのは、Content-Disposition: ヘッダの filename パラメータにファイル名の指定がない場合に限るようです。

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2010年5月にこのブログを立ち上げました。主に ASP.NET Web アプリ関係の記事です。

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