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APMLフィルター

MVC5 でのロールによるアクセス制限

by WebSurfer 2020年10月12日 15:05

.NET Framework 版の ASP.NET MVC5 アプリで、ユーザーはログインしているが、アクセス権がないコントローラーまたはアクションメソッドにアクセスした場合、以下のようなメッセージを表示する方法を書きます。(Core 3.1 版でのデフォルトです)

AccessDenied

ASP.NET Identity ベースのユーザー認証に、先の記事「ASP.NET Identity のロール管理 (MVC)」のようにしてロールを実装していることが条件です。

.NET Framework 版の ASP.NET MVC5 アプリではコントローラーやアクションメソッドに AuthorizeAttribute 属性を付与し、名前付きパラメータ Roles プロパティにアクセスを許可するロール名を指定することにより、指定されたロールに属するユーザー以外のアクセスを制限することができます。

ただし、デフォルトでは、ユーザーがログイン済みでも指定されたロールに属さない場合、ロールで制限されたページにアクセスすると Login ページにリダイレクトされます。ログイン済なのに Login ページに飛ばされるというのがユーザーフレンドリーではない感じです。

Core 3.1 版の ASP.NET MVC アプリでは、ユーザーがログイン済みだが指定された ロールに属さない場合、Login ページではなくて、上の画像のようなアクセス権がないというメッセージを表示するページにリダイレクトされます。

Core 3.1 版の方がユーザーフレンドリーのように思いますので、.NET Framework 版の MVC5 でも同様なことができないかを考えてみました。方法は以下の 2 つがありそうです。

  1. AuthorizeAttribute クラスを継承したカスタム認証フィルターを定義し、OnAuthorization メソッドを override して使う。
  2. FilterAttribute, IAuthorizationFilter を継承したカスタム認証フィルターを自作してそれを利用する。  

後者の方法で作ったカスタム認証フィルターのコードを以下にアップしておきます。(AccessDenied アクションメソッドとビューの追加も必要ですので忘れないようにしてください。追加しないと 404 エラーになります)

using System;
using System.Web;
using System.Web.Mvc;

namespace Mvc5App2.Filters
{
    public class RoleAuthFilterAttribute : 
        FilterAttribute, IAuthorizationFilter
    {
        private string role;

        public RoleAuthFilterAttribute(string role)
        {
            this.role = role;
        }
        
        public void OnAuthorization(AuthorizationContext filterContext)
        {
            if (filterContext == null)
            {
                throw new ArgumentNullException("filterContext");
            }

            if (!HttpContext.Current.Request.IsAuthenticated)
            {
                string path = "/Account/Login?returnUrl=" + 
                              HttpContext.Current.Request.RawUrl;
                filterContext.Result = new RedirectResult(path);
            }
            else 
            {
                if (!HttpContext.Current.User.IsInRole(this.role))
                {
                    filterContext.Result = 
                        new RedirectResult("/Account/AccessDenied");
                }
            }
        }
    }
}

ASP.NET Identity ベースのユーザー認証にロール管理を実装した場合、ユーザーが認証されているか否か、指定されたロールに属しているか否かはフレームワーク組み込みのプロパティ/メソッドを利用して判定することができます。上のコードの IsAuthenticated プロパティ、IsInRole メソッドがそれです。

独自認証の場合はそのあたりは自力で実装することになります。かなり大変かも。

上のコードの認証フィルターの使い方の例は下の画像の通りです。

認証フィルターの使い方

Visual Studio 2019 のテンプレートを使って作った Home/Contact アクションメソッドに認証フィルター属性を付与して Administrator 以外のアクセスを制限しています。

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2010年5月にこのブログを立ち上げました。主に ASP.NET Web アプリ関係の記事です。

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