by WebSurfer
2018年9月24日 13:57
SQL Server Express のユーザーインスタンスを利用して、Visual Studio Community 2015 の TableAdapter 構成ウィザードで型付 DataSet + TableAdapter を自動生成する際の注意点を書いておきます。
Visual Studio 2010 Professional と同じ手順で作業すると、作業の過程で以下のように、"ファイル xxx.mdf の自動的に名前が付けられたデータベースをアタッチできませんでした。同じ名前のデータベースが既に存在するか、指定されたファイルを開けないか、UNC 共有に配置されています。" というエラーが出て先に進めません。
原因はここまでの作業で生成された接続文字列に User Instance=True が付与されないからです。
接続文字列には AttachDbFilename でアタッチする .mdf ファイルは指定されるのですが、その場合 User Instance=True で明示的にユーザーインスタンスを使うようにする必要があるようです。
(想像ですが、User Instance=True が付与されていないので、既定の(または名前付き)インスタンスにアタッチしようとして、権限の問題で失敗していると思われます。先の記事「DB のアタッチ」参照)
TableAdapter 構成ウィザードで作業を進めていく際、「接続の追加」ダイアログで[詳細設定(V)...]ボタンをクリックすると「詳細プロパティ」ダイアログが表示されますので、そこでユーザーインスタンスを使用するように設定する必要があります。
「詳細プロパティ」で[Data Source]を LocalDB から SQL Server Express に変更するところは気が付きましたが、もう一つ[User Instance]がデフォルトで False になっていて、これを True に変更する必要があることに気が付きませんでした。
ちなみに、Visual Studio 2010 Professional では「詳細プロパティ」の[User Instance]は True に設定されています。
「詳細プロパティ」の設定後、先に進んで TableAdapter 構成ウィザードに戻ったときに接続文字列を確認できます。
上の画像のように User Instance=True となっていれば OK です。後は従前の手順で進めていけば問題なく型付 DataSet + TableAdapter が完成するはずです。
ユーザーインスタンスはすでに非推奨になっていて、最近の開発には LocalDB を利用するので、このような問題に悩むケースはほとんどなさそうですが、忘れないよう備忘録として残しておくことにしました。(笑)