WebSurfer's Home

トップ > Blog 1   |   Login
Filter by APML

User-Agent Client Hints

by WebSurfer 21. April 2023 15:27

Windows OS のブラウザから、要求ヘッダに含まれて Web サーバーに送信されてくる従来の User-Agent では、OS のバージョンが Windows 10 なのか Windows 11 なのかの識別ができません。

しかし、Microsoft のドキュメント「User-Agent クライアント ヒントを使用してWindows 11と CPU アーキテクチャを検出する」によると、User-Agent Client Hints を利用すればサーバー側で OS のバージョンが Windows 10 なのか Windows 11 なのかの識別ができるとのことなので検証してみました。

なお、ドキュメントには書いてありませんが、HTTPS 通信に限ると言うところに注意してください。また、現時点では実験的な機能であり、対応ブラウザも Edge, Chrome, Opera に限られている点にも注意してください。(参考 : ユーザーエージェントクライアントヒント API

ブラウザはデフォルトで要求ヘッダに User-Agent Client Hints 関係の情報 sec-ch-ua, sec-ch-ua-mobile, sec-ch-ua-platform を含めます (HTTPS 通信の場合に限ります)。Windows 10 22H2 の Microsoft Edge 112.0.1722.48 の場合以下の通りとなります。

sec-ch-ua: "Chromium";v="112", "Microsoft Edge";v="112", "Not:A-Brand";v="99"
sec-ch-ua-mobile: ?0
sec-ch-ua-platform: "Windows"

上の情報からは OS が Windows だというのは分かりますがバージョンは分かりません。バージョン情報もブラウザが送信するようにするには、Web サーバーからの応答ヘッダに、

Accept-CH: Sec-CH-UA-Platform-Version

を含めます。そうすると、次の要求からブラウザが要求ヘッダに、

sec-ch-ua-platform-version: "10.0.0"

という OS のバージョン情報を含めて送信してくれるようになります。 (上の例で OS は Windows 10 22H2)

ただし、ブラウザからの最初の要求にはバージョン情報は含まれず、次の要求からになります。そこが使いにくい点かもしれません。

そこが問題であれば、上に紹介した Microsoft のドキュメントの「検出パフォーマンスの最適化 Critical-CH」セクションに書いてあるように、Accept-CH と一緒に Critical-CH ヘッダーを応答ヘッダに含めてクライアント(ブラウザ)に送るのが良さそうです。

具体的には、例えば、Web サーバーからの応答ヘッダに、

Accept-CH: Sec-CH-UA-Platform-Version
Critical-CH: Sec-CH-UA-Platform-Version 

を含めると、ブラウザは最初の応答を受けた後、直ちに再度要求を出し、その要求ヘッダには Critical-CH ヘッダーに指定された情報(この例では sec-ch-ua-platform-version: "10.0.0")を含めて送信してくれます。

以降は、ユーザーがブラウザの「Cookie およびその他のサイト データ」を消去しない限り、ブラウザは指定された情報を送信し続けます。

また、再度 Accept-CH と一緒に Critical-CH ヘッダーを応答ヘッダに含めて送信しても 2 回要求が出るということはありません。

以下に、Fiddler で要求・応答をキャプチャした画像を貼って説明を加えておきます。

(1) 最初の要求

(1) 最初の要求

Default.aspx.cs の Page_Load に以下の C# コードを実装して要求をかけたものです。

Response.AppendHeader("Accept-CH", "Sec-CH-UA-Platform-Version");
Response.AppendHeader("Critical-CH", "Sec-CH-UA-Platform-Version");

画像の青枠部分がブラウザからの要求ヘッダに含まれる User-Agent Client Hints 情報です。この時点では、バージョン情報 Sec-CH-UA-Platform-Version は含まれていません。

画像の赤枠部分に示した通り、Web サーバーからの応答ヘッダには上の C# コードで指定した Accept-CH と Critical-CH が設定されています。

(2) 自動的に再度要求が出る

(2) 自動的に再度要求が出る

ブラウザは Web サーバーからの応答ヘッダの Accept-CH と Critical-CH を見て自動的に再度 Default.aspx に要求を出します。

画像の青枠の通り要求ヘッダにバージョン情報 sec-ch-ua-platform-version が含まれています。

(3) 他のページを要求

(3) 他のページを要求

Web サーバーからの応答ヘッダに Accept-CH, Critical-CH を含まない他のページ(この例では Contact.aspx)を要求してみます。

画像の青枠の通り要求ヘッダに sec-ch-ua-platform-version が含まれています。

(4) 再度 Default.aspx を要求

(4) 再度 Default.aspx を要求

ブラウザから再度 Default.aspx を要求してみます。画像の赤枠の通り Web サーバーからの応答ヘッダには Accept-CH と Critical-CH が含まれていますが、、上の (2) のように再度要求が出ることはありません。


ASP.NET の C# のコードでブラウザからの要求ヘッダに含まれる Sec-CH-UA-Platform および Sec-CH-UA-Platform-Version の情報を取得するには以下のようにします。

string platform = Request.ServerVariables["HTTP_SEC_CH_UA_PLATFORM"];
string version = Request.ServerVariables["HTTP_SEC_CH_UA_PLATFORM_VERSION"];

上のコードで、platform, version に取得された文字列はダブルクォーテーション " で囲まれるので注意してください。

Tags: ,

ASP.NET

About this blog

2010年5月にこのブログを立ち上げました。主に ASP.NET Web アプリ関係の記事です。

Calendar

<<  June 2024  >>
MoTuWeThFrSaSu
272829303112
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
1234567

View posts in large calendar