先の記事「スマホのバッテリー交換」で書きましたように、2016 年に買った Sony 製の Xperia X Performance SO-04H のバッテリーを交換しました。
バッテリーがすぐ減ってしまう(朝フル充電しても夜までバッテリーが持たない)という問題があって、その原因はバッテリーが劣化したせいだと思っていました。なので、バッテリーの交換で劇的に改善されると期待していたのですが、残念ながらほとんど変わらなかったです。
既存のバッテリーは 7 年近く使ってきたもなので劣化は間違いなくあったと思いますが、調べてみると、それはバッテリーがすぐ減ってしまうという問題の主な原因ではなかったようです。
以下に調べたことと、とりあえず取った対策(効果はなかったですが)を備忘録として書いておきます。
スマホの [設定] ⇒ [バッテリー] でバッテリーの消費状況を調べたのが下の画像です。スマホをほとんど操作してなくてもバッテリーの消費が進んでいき、約 18 時間で残量 51% となっています。一番電力を消費しているのは「モバイルネットワークス タンバイ」で、全体の電力消費の内この項目による消費がダントツとなっています。
「モバイルネットワーク スタンバイ」というのは何かを調べてみると、モバイル通信 (基地局を通じての音声通話とデータ通信) を行うため基地局との接続を確保する機能で、例えば電波が届きにくい場所で頻繁に電波を出して基地局との接続を試みたりするとこの項目の消費電力が増えるそうです。
なので、バッテリーがすぐ減ってしまう原因は、頻繁に電波を出して基地局との接続を試みる ⇒ 「モバイルネットワーク スタンバイ」の電力消費が増える ⇒ バッテリーの消耗が激しい・・・ということが疑わしいと思いました。
しかしながら、上の画像は 4G の電波が安定して受信できる自宅での結果で、頻繁に電波を出して基地局との接続を試みるという状態にはならないはずなのが解せません。
ひょっとしたら、4G ⇔ 3G の間での接続を頻繁に切り替えるようなことが起こっていて、その結果「モバイルネットワーク スタンバイ」の消費電力が増えていったかもしれないと思って、優先ネットワークタイプを LTE only に設定してみました。
ちなみに、LTE only に設定する方法ですが、ネットの記事を参考に *#*#4636#*#* をダイヤルして開く以下の画像のメニューで設定しました。
その効果は全くなかったです。下の画像を見てください。優先ネットワークタイプを LTE only に設定後 16 時間程様子を見た結果です。一番上の画像と同様に「モバイルネットワーク スタンバイ」による電力消費がほとんどを占めてます。
安定的に 4G (LTE) で接続できている環境でも、さらには LTE only に設定しても、「モバイルネットワーク スタンバイ」の電力消費が増えていくということは、環境や設定に関わらず常に頻繁に電波を出して基地局との接続を試みているということなのでしょうか? そんな不必要なことをするとは思えないのですが、他に原因は思い当たりません。
以上のような状況で、今のところ「モバイルネットワーク スタンバイ」による電力消費の問題を回避するには「機内モード」に設定する (モバイル通信, Wi-Fi, Bluetooth, GPS による無線をカット) 以外の方法は見つかっていません。
「機内モード」にするとバッテリーの消費は以下の画像のようになります。フル充電から 20 時間程放置でバッテリー残量は徐々に減って 70% ほどになり、そこからスマホを ON してブラウザ (Edge) などを使い始めると急激に電力消費が増えて 37% まで減ったという状況です。問題の「モバイルネットワーク スタンバイ」による消費は表示されていません。
「機内モード」にした場合の問題は、通話ができないこと (外部からの電話は留守番電話サービスに残すことはできます)、SMS が届かないこと、Wi-Fi が使えない限りネットに接続できないことです。
docomo.ne.jp のメールの送受信は、自分が試した限りですが、「機内モード」でも Wi-Fi でネットに接続されていれば可能でした (できないと思っていたのですが予想外でした。APN に mopera U を使っているから?)。ただし、プッシュ通知機能が働かず、受信メールはメーラーを開いて取りに行く必要があります。
昔、格安 SIM と端末の相性の問題で、接続できないのに何度も 3G 接続を繰り返し、「モバイルネットワーク スタンバイ」の電力消費の問題が多発したことがあったそうですが、自分の問題とは関係ないですし、他にネットの記事などに自分のケースに該当するような話は見つからなかったです。
2016 年にこのスマホを買ってからしばらくはバッテリーがすぐなくなってしまうなどという問題はなかったので、インフラの何かが変わった(5G の追加、2G の停波、3G の設備集約などに絡む何か)ことにより問題が出てきたのでしょうか?
そんな話ではなくて、自分の端末に発生した不具合でしょうか? 上の 3 枚目の画像で、ブラウザ (Edge) などを使い始めると予想以上に急激に減っていったのが気になります。
画像を見る限り「モバイルネットワーク スタンバイ」による電力消費はないようですが、「アイドル状態」「画面」など他の項目を全部合わせても 23% しかありません。ということは、表示されてない何かが 40% 消費したということになります。
どうなっているのでしょう? 問題は「モバイルネットワーク スタンバイ」だけではない? もう少し調べてみて、何か分かったら追記します。
【2023/8/27 追記】
海外の情報を調べてみると、Sony ユーザーのコミュニティの記事 Mobile Network standby battery drain に、Oreo にアップデートしたら上に書いたような「モバイルネットワーク スタンバイ」の電力消費の問題が発生したと書いてありました。ちなみに、Oreo というのは、2017/8/21 にリリースされた Android 8.0 のことです。
自分の端末の [設定] > [システム] > [端末情報] を調べてみると以下のようになっていました。ということで、自分の端末は Android 8.0 Oreo にアップデートされているのは間違いなさそうです。(元のバージョンは 6.0)
Android バージョン: |
8.0.0 |
ビルド番号: |
41.3.B.1.82 |
ドコモ、スマートフォン「Xperia X Performance SO-04H」へ Android 8.0 OS バージョンアップを3月7日より提供開始 という記事によると、ドコモの Xperia X Performance の Oreo アップデートは 2018/3/7 から開始されたそうです。記事によればその時点ではアップデートでは自動ではなかったそうで、自分は手動でアップデートした覚えはないのですが、その後自動になったのか自分が知らない間にアップデートされていました。([設定] > [システム] > [端末情報] > [ソフトウェアアップデート] の「自動ダウンロード/自動更新」は ON に設定されていました)
Sony のコミュニティの参加者がサポートに対策を聞いたところ、以下の提案を受けたそうです。
-
使ってないときは Wi-Fi を off にしておく
-
VoLTE を無効にしておく
上の 1 項の Wi-Fi は自動的に off になるので、2 項の VoLTE を無効にするのを試してみました。結果は下の画像の通りです。
一番上の画像の VoLTE 有効の時と比較してみると、数値は 41% ⇒ 37% と少し下がっていますが、大きな効果はなさそうです。(誤差の範囲かもしれません)
これ以上調べても無駄なような感じで、ちょっと諦めムードが漂ってます。やっぱり買い替えるべきなのかなぁ・・・
【2023/8/29 追記】
上に書いた、海外のユーザーが Sony のサポートから聞いたという対策 (1) Wi-Fi を off にすると、(2) VoLTE を無効にするの両方を試したので、その結果を書いておきます。下の画像を見てください。
上の【2023/8/27 追記】の画像の「(2) VoLTE を無効にする」だけの結果とほとんど差はありませんでした。(数値は 37% 対 34% と少し違いますが、「前回のフル充電」からの時間差約 1 時間などを考えるとほぼ同じです)
ネットの記事などで他に有効な対策がないか探しましたが、自分が調べた限りではどの記事も未解決のままで、決定的なものは見つかりませんでした。
でも、まだ買い替える気になりません。買い替えてもまたすぐ同じことになりそうな気がするので。なので、しばらくは、わずかながら効果があるという結果(41% ⇒ 34%)になった対策 (1) Wi-Fi は使わないとき off にするのと (2) VoLTE を無効に設定で使ってみようと思っています。