by WebSurfer
14. December 2016 23:49
ASP.NET Web Forms アプリにおいて、ファイルをチャンク形式エンコーディングしてブラウザにダウンロードするサンプルを備忘録として書いておきます。

チャンク形式エンコーディングとは HTTP/1.1 で定義されている方式で、送信したいデータを任意のサイズのチャンク(塊)に分割し、各々のチャンクにサイズ情報を付与するエンコード方式です。
メリットは、送信するデータを動的に作成していて、作成中は全体のサイズが分からないが、部分的にでも作成でき次第送信を始められるというところにあるようです。(一旦全データをバッファして全体のサイズを調べ、Content-Length に設定するということをしなくても済みます)
サーバーにある既存のファイルをダウンロードするような場合はファイルのサイズは分かっていますので、チャンク形式エンコーディングせずに Content-Length を設定してダウンロードする方がよさそうです。(なので、自分的にはチャンク形式エンコーディングの使い道はあまりなさそうですが、せっかく調べたので書いておきます)
ASP.NET Web Forms アプリでは、HttpResponse.OutputStream にチャンクを書き込んだら Flush することでそのチャンクがクライアント(ブラウザ)に送信されます。
具体的には以下のコードのようにします。Sig552T8.jpg は 30,903 バイトの jpeg 画像ファイルで、以下の .aspx ページをブラウザから要求すると、その画像データを 10,000 バイトずつチャンクに分けて送信するようになっています。
この記事の一番上の画像を見てください。Fiddler を使ってサーバーからの応答をキャプチャしたものですが、応答ヘッダの赤線で示した部分にチャンク形式エンコーディングになっていること、コンテンツの最初の部分 32 37 31 30(ASCII の 2710 ⇒ 10 進数に直すと 10000)に最初に送信されたチャンクのサイズが示されていることが分かります。
<%@ Page Language="C#" %>
<%@ Import Namespace="System.IO" %>
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
<script runat="server">
protected void Page_Load(object sender, EventArgs e)
{
string folder = "~/images/";
string filename = "Sig552T8.jpg";
string path = Server.MapPath(folder + filename);
FileInfo fileInfo = new FileInfo(path);
if (fileInfo.Exists)
{
int chunkSize = 10000;
Byte[] buffer = new Byte[chunkSize];
Response.Clear();
using (FileStream stream = File.OpenRead(path))
{
long length = stream.Length;
Response.ContentType = "image/jpeg";
Response.AddHeader("Content-Disposition",
"attachment; filename=" + fileInfo.Name);
// ここで Flush しても通知バーは表示されない。以下のコ
// ードのコメントアウトを外すとそれが確認できます。
// Response.Flush();
// System.Threading.Thread.Sleep(10000);
while (length > 0 && Response.IsClientConnected)
{
int lengthRead = stream.Read(buffer, 0, chunkSize);
Response.OutputStream.Write(buffer, 0, lengthRead);
// ここでの最初の Flush で通知バーが表示される
Response.Flush();
length -= lengthRead;
// chunked ダウンロードされていることを確認するため
// 試験的に入れたコード。コメントアウトを外すとここ
// で 5 秒待つ。
// System.Threading.Thread.Sleep(5000);
}
}
// <!DOCTYPE html ... 以下の html ソースをダウンロード
// させないために設定
Response.SuppressContent = true;
}
}
</script>
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head runat="server">
<title></title>
</head>
<body>
<form id="form1" runat="server">
</form>
</body>
</html>
ブラウザ上ではどういう動きになるかと言うと、IE9 を使った場合ですが、上記コードの中の while ループの最初の Flush で以下の画像のように通知バーが表示されます。

上の通知バーの[ファイルを開く(O)]または[保存(S)]をクリックすると通知バーは以下の画像のように変わります。(注:Thread.Sleep(5000) のコメントアウトを外して試してください)

その後、最初に表示された通知バーで[ファイルを開く(O)]をクリックしていた場合はダウンロードが完了すると画像 Sig552T8.jpg がブラウザ上に表示されます。
最初に表示された通知バーで[保存(S)]をクリックしていた場合はダウンロードが完了すると通知バーは以下の画像のように変わります。

[ファイルを開く(O)]または[フォルダーを開く(P)]でダウンロードした画像ファイルを確認できます。
by WebSurfer
12. June 2016 15:27
以下は Internet Exploler (IE) に限った話ですのでご注意ください。
IE でファイルをダウンロードする際、応答ヘッダに Content-Type のみが指定されていて、Content-Disposition が指定されてない場合、ファイルの拡張子はどうなるかという話を書きます。

簡単に言うと、Microsoft の Support の記事「ファイルのダウンロードダイアログで表示されるファイル名の命名規則」の「詳細」のセクションの 2 に書いてありますように、レジストリの HKEY_CLASS_ROOT\MIME\Database\Content Type の設定によります。
具体例を書くと以下の通りです。
上の画像はレジストリの Content Type が image/tiff の拡張子の設定です。自分の開発マシン(Vista SP2 32-bit)ではデフォルトで Extension のデータは .tif になっていました。
開発マシンのローカル IIS7 に設定した images フォルダに、内容は全く同じで拡張子のみ .tiff と .tif と異なる 2 つの tiff 画像ファイルを作り、以下のように a 要素で直リンクします。それをブラウザに表示してリンクをクリックするとどうなるでしょうか?
<a href="/images/tiffdocument.tiff">tiffdocument.tiff</a>
<a href="/images/tiffdocument.tif">tiffdocument.tif</a>
実際に 2 つのファイルの拡張子は .tiff / .tif と異なるのですが、IIS7 がそれらの画像を取得してダウンロードする際、応答ヘッダに含まれる Content-Type はいずれの場合も image/tiff と設定します。(注:image/tif では IE が認識できません)
Content Type: image/tiff を受信した IE のあるクライアント PC のレジストリ設定は、上の画像が示すように image/tiff の Extension のデータが .tif となっているので、ダウンロードされた画像ファイルの名前.拡張子はどちらのリンクも tiffdocument.tif になります。
ちなみに、上の画像のレジストリの Extension のデータ .tif を .tiff に変更すると、ダウンロードされたファイルの拡張子は .tiff になります。
ダウンロードされたファイルのファイル名.拡張子を実際のファイルの通りにするには、サーバー側で Content-Disposition ヘッダでファイル名.拡張子をきちんと指定すれば、IE の場合は指定したとおりになります。
ただし、先の記事「ダウンロードの際の拡張子 と MIME Type の指定」に書きましたように、Content-Type の方を優先するブラウザもあります。
なので、ダウンロードするための HTTP ハンドラ等を作る際は、Content-Type と Content-Disposition の両方を正しく設定するように注意した方がよさそうです。
なお、プログラムで Content-Type を設定する際は image/tif ではなくて image/tiff としないと IE は認識しませんので注意してください。image/jpg も同様にダメで image/jpeg としないと IE は認識しません。
by WebSurfer
6. August 2015 11:52
Internet Explorer (IE) でファイルをアップロードする際、ファイル名にフルパスが付与されることがあります。

上の画像は IE9 のローカルイントラネットゾーンのセキュリティ設定ですが、赤枠で囲んだ部分が示すように、デフォルトで [有効にする] が選択されており、送信データの Content-Disposition: ... filename="xxx" の xxx はフルパスになります。
インターネットゾーンでも IE7 以前はデフォルトで [有効にする] が選択されているそうです(未確認です)。ちなみに IE9 ではデフォルトで [無効にする] が選択されているのは確認しました。
知ってました? 実は自分は最近まで知らなかったです。(汗) 調べていませんが、他のブラウザでも同様な問題があるかもしれません。
今までその問題に遭遇したことはなかったのですが、それはファイル名の取得に FileUpload.FileName プロパティ を使っていたので、問題を免れていたと言うことのようです。
上のリンク先の MSDN ライブラリの「解説」に、"FileUpload コントロールを使用して、アップロードする、クライアント上のファイルの名前を取得します。FileName プロパティが返すファイル名には、クライアント上のファイルのパスが含まれません。" と書いてありますね。
ちなみに、HttpPostedFile.FileName プロパティ では、ブラウザからフルパスでファイル名が送信されてくれば、結果はフルパスになります。
なので、HttpPostedFile.FileName プロパティを使わざるを得ない場合は(複数ファイルを同時アップロードするような場合が該当するでしょうか)、Path.GetFileName メソッド を使ってファイル名を取得するのがよさそうです。
そういえば、昔ネット上で見かけてサンプルコードに Path.GetFileName メソッドを使った例が多々あったような記憶があります。