2007/12/5 記
カスタム化 3:ブレンボのラジアルポンプ・マスターシリンダー
φ19 x 18mm のブレンボ製ラジアルポンプ型マスターシリンダーです。
これを装着するとコントロール性が飛躍的に向上し、指でブレーキディスクを挟んでコントロールしているような感じになるいう話につられて購入しました。
ブレーキのカスタム化というと、まずキャリパーを考えるのが一般的なようですが、実はマスターの方が効果が高いそうです。
購入に当たっては、適切なピストン径とレバー長、ハンドルバーのスペース、カウルやメーターなどとの干渉、ブレーキホースの長さなどいろいろ調べて悩みました。
まず、ピストン径ですが、φ19 と φ16 の 2 種類あって、原則的に前者が 2 キャリパー用、後者がシングルキャリパーということだそうです。
ただし、キャリパーのピストン径が小さい場合は 2 キャリパーでもφ16 にすることがあるそうです。 CBR のキャリパーのピストン径は 32/30mm で、ブレンボ(Racing:
36/34mm, OEM: 34/30mm)と比較して小さいですが、
φ16 にするほどでもないと思ってφ19 を選びました。
レバーの支点とプッシュロッド間の長さにも種類があって、φ19 の場合は 16mm, 18mm, 20mm の 3 種類があります。
キャリパーのピストン径から考えると 16mm が良さそうでしたが、16mm のマスターは鋳物ではなく削り出しで、価格が倍以上するのでパス。 選択肢は 18mm しかなかったです。
次の検討課題は、ハンドルのスペースです。
機種によってはスロットルやスイッチボックスを薄いものに変更しないとダメという話を聞いていましたが、
調べた結果、CBR954RR の場合はハンドルバーの一部を少し削れば OK でした。
その次は干渉の問題です。 マスター本体のみ先に買ってそれを取り付けて調べた結果、マスター本体と車体の干渉は問題ないことを確認できたのですが、リザーバータンクやブレーキホースが分かりません。
いろいろ検討してみましたが、結局、実際に取り付けてみないことには分からないということが分かりました。
考えていてもしかたがないので、某バイク用品店に行って相談してみました。
その結果、タンク+ステーのカウルへの干渉のみが問題とわかりました。
既製品で取付け可能なのは 12,600 円もするブライトロジック製のものしかなかったです。
あまり高いので、アルミ板を買ってきて自作しようかとも思いましたが、店の人にいろいろやってもらって、
いまさら買うのを止めますとは言えなかったので、結局それを買いました。(^_^;)
マスター本体は 3 万円程度で手に入ったのですが、ブレーキホース、リザーバータンク、ステー、
ストップランプのスイッチなどを合わせると、合計約 7 万円もかかってしまいました。
取り付けは自分でやりました。
スペース的にはかなり微妙なところでしたが、事前に現物で確認していたおかげで無事に取り付けられました。
現物確認しないで適当なものを買っていたら、間違いなく干渉して取り付けられなかったと思います。
早速試してみると、確かにコントロール性が向上したのは自分にも感じられました。
でも、へなちょこの自分にとっては「猫に小判」のようで、性能だけ考えると、峠で使う程度で 7 万円の価値があるかどうかはちょっと疑問です。
サーキットなら間違いなくそれ以上の価値があると思いますが。
まぁ、何事も外観重視の自分にとっては、レース用のラジアルポンプマスターが自分のバイクについているだけでも満足ですので、
十分投資にも合う価値はあったと思っていますが。
それから、性能を保つというか、ラジアルポンプ型マスターシリンダーのよさを感じるためには、
マメなメンテナンス(キャリパーの清掃、ブレーキフルード交換、エア抜き)が重要だと思います。
コントロール性が良いということは、その分キャリパーのピストンの汚れなどによる劣化も感じやすいということのようです。
レーサーのように走行毎というわけにもいきませんが、できれば 500km に一回ぐらいはやった方がいいと思います。
1,000km では論外という感じです。