2007/12/3 記
昔使っていた計算機の話その2
最近のビジネスにおけるパソコンの使い方は、自分の場合ですが、MS Word や Power Point などによる文書の作成と、
e-mail の利用が主体になっています。「計算機」という使い方ではないですね。
会社では海外とのビジネスが主で、海外との通信に昔はテレックスを使っていました。
テレックスは英数字しか使えないので、 日本語でやり取りをする場合でもローマ字を使って、
読みにくいのを我慢して使っていました。1980 年代に入ってからやっとファックスが使えるようになり、 日本語や図を紙に書いてそのまま送れるようになりました。提案書など大量の文書を送るには普通の郵便や
Fedex 等のクーリエサービスに頼るしかありませんでしたが、それでもテレックスしかなかった時代に比べると格段の進化を感じたものでした。
それが今は、今ではワードなどで作った数百ページの文書ファイルを、
クリック一つで瞬時に地球の裏側まで送れるという便利な世の中になり、
テレックスやファックスの時代からは隔世の感があります。
でも、それで仕事が楽になったかといえば、その分仕事が増えただけで、そんなことはないという気がしますが。
前置きはこのくらいにして、前のページの続きを書きますね。
左の写真は関数電卓です。
別に珍しくもなく、興味もないと思いますが、話の順番として一応電卓の写真も載せておきました。
電卓が登場したのは 1960 年代ですが、当時は車が一台買えるぐらい高価だったそうです。 1970 年代に入って電卓の価格破壊が始まり、1972 年に 12,800
円で発売された「カシオミニ」が価格破壊に加速をつけ、おかげで自分も電卓を買えるようになりました。ただし、その頃自分の手が届く電卓は加減乗除しかできないものがほとんどで、それでは役不足なので、少々高価な平方根が計算でる電卓を買った記憶があります。
対数、三角関数、指数などの関数が計算できる関数電卓も 1972 年にはすでに発売されていましたが、自分の買える価格まで下がってきたのはもう少し後でした。
写真の電卓は 1980 年代の初めごろ買ったものです。
この頃になると、プログラミング可能な関数電卓の価格も下がってきて、
貧乏人の自分にも手が届くようになっていました。
一応、自分は技術者の端くれですので関数電卓は必須のツールでして、これがないと仕事に支障をきたしたのです。
でも、会社は支給してくれないので、まだかなり高かったのですが、やむを得ず自分で買いました。
結構長いあいだ使って、十二分に元は取った感じです。今は使用頻度は減りましたが、まだ使っています。
1980 年代はパソコンが出始めた時代で、自分の会社でも導入が始まりました。
ただし、今のように各個人に一台というようなものではなく、部に一台といった程度でしたが。
その頃でも、まだ一般的な家庭で使われるようなものではなく、個人で持っているのは一部の先進的な人に限られていたようです。
自分の場合も、1980 年代の内はどう考えても個人でパソコンを所有する必要は感じなかったです。
仕事には電卓で用が足りていましたし。もっとも、経済的な理由(当時はスキーにはまっていて、
パソコンにお金を回す余裕がなかった)というやつが一番大きかったのですが。(^_^;)
でも、趣味が高じてくると、実際の必要性や経済性の問題はあまり関係なくなってきます。
会社でパソコンを使っているうちに、どうしても家に自分のパソコンが欲しくなり、
1991 年に、ついに最初のパソコン PC-9801DA を買いました。 (左の写真は、1982 年発売開始の初代無印 PC-9801 です。PC-9801DA の写真が見つからなかったので代用しました)
80386DX 20MHz, 8MB RAM, 100MB HDD という仕様で、今から見ると 1/100 ~ 1/1000 のスペックですが、
当時としては最新/最強で、総額 66 万円もしたのです。よくそんな高いオモチャを買ったものだと思います。
独身だったので買えたのですが、今なら絶対買えないです。
当時話題の Windows 3.1 に対応するため、無理してスペックを高めにしたんですが、
それに比例して価格も高めになってしまいました。それでも Windows を動かすにはハードが全く役不足でした。
スピードが遅いのもさることながら、画面が狭い(解像度: 640 x 400 だったかな?)のが致命的でした。
Windows 3.1 を動かすとストレスを感じるばかりなので、DOS アプリしか使わなかったです。
よく使ったのは、C 言語の勉強のための Turbo C やパソコン通信のための通信ソフトなどでした。
その後のハードの進化スピードは速かったようで、例の爆発的にブレイクした Windows 95 が出る頃には、
ハードの性能も少しは追いついてきたように思います。でも、おかげで
66 万円も出して買った自分のパソコンは、
5 年程で時代遅れとなり、Windows 環境では全く使い物にならなくなってしまいました。(;_;)
それに懲りて、自分でパソコンを買うのは止めて、しばらくは会社のノート PC を自宅に持ち帰って使ってました。
会社のパソコンですから、家族に触らせるわけにはいかず、家族はネット環境の外という状況でした。
しかし、ネットにアクセスできないと社会から取り残されてしまうというクレームがだんだん強くなってきたので、
やむを得ずまたパソコンを買ったという次第です。
それまで自分はパソコン通信時代からのダイヤルアップ接続で我慢していましたが、
家族が使うのではそうもいかないので、同時に FTTH(光)も導入して現在に至っています。
新しいパソコンを買って光でネットに接続できるようになったのが 2006 年 12 月です。
PC-9801DA でパソコン通信をしていた時代と比べると、圧倒的な差を感じています。
数字にすると、CPU コア数が 2 倍、CPU クロックが 80 倍、RAM が 250 倍、
HDD が 1,000 倍、通信速度 5,000 倍(実測 50Mbps 対 9.6kbps)といった感じでしょうか。(^_^)