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MVC5 での Dependency Injection

by WebSurfer 15. April 2023 16:11

.NET Framework の ASP.NET MVC5 アプリで Microsoft.Extensions.DependencyInjection 名前空間にあるクラスを利用して Dependency Injection (DI) 機能を実装してみましたので、忘れないように備忘録として残しておきます。

MVC5 で Dependency Injection

ターゲットフレームワークが .NET Framework 4.6.1 以降であれば ASP.NET Core で DI に使われている Microsoft.Extensions.DependencyInjection 名前空間にあるクラス類を利用できるそうなので試してみた次第です。

参考にしたのはググって探して GitHub に見つかった ASP.NET MVC and ServiceCollection sample という記事です。その記事のコードをほぼそのまま Global.asax.cs にコピーすれば必要最低限の DI 機能が実装できます。

ベースとした ASP.NET MVC5 アプリのプロジェクトは Visual Studio 2022 のテンプレートを使ってターゲットフレームワークを .NET Framework 4.8 として作成したものです。

プロジェクトの作成

そのプロジェクトに NuGet から Microsoft.Extensions.DependencyInjection をインストールします。この記事を書いた時点での最新版 7.0.0 をインストールしました。(他に関係パッケージが 4 つ同時に自動的にインストールされます)

NuGet パッケージ

自動生成された Global.asax.cs を開き以下のように書き換えます。参考にした記事 ASP.NET MVC and ServiceCollection sample のコードほぼそのままです。自分なりに調べていろいろ分かったことをコメントとして追記してあります。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Web;
using System.Web.Mvc;
using System.Web.Optimization;
using System.Web.Routing;
using Microsoft.Extensions.DependencyInjection;
using Mvc5DependencyInjection.Controllers;
using Mvc5DependencyInjection.Repositories;

// 下の設定により Application_Start より前に InitModule メソッド
// が実行され HTTP モジュール ServiceScopeModule が登録される
[assembly: PreApplicationStartMethod(
    typeof(Mvc5DependencyInjection.MvcApplication), "InitModule")]

namespace Mvc5DependencyInjection
{
    public class MvcApplication : System.Web.HttpApplication
    {
        public static void InitModule()
        {
            // HTTP モジュール ServiceScopeModule を登録
            RegisterModule(typeof(ServiceScopeModule));
        }

        protected void Application_Start()
        {
            // DI コンテナの作成
            var services = new ServiceCollection();

            // DI コンテナにサービスを登録する。
            // ConfigureServices メソッドは下のコード参照
            ConfigureServices(services);

            // サービスプロバイダの作成
            ServiceProvider provider = services.BuildServiceProvider();

            // HTTP モジュール ServiceScopeModule に上の provider を渡し、
            // モジュール内でサービスプロバイダを利用できるようにする
            ServiceScopeModule.SetServiceProvider(provider);

            // 下の 4 行は Global.asax.cs にもともと含まれていたもの
            AreaRegistration.RegisterAllAreas();
            FilterConfig.RegisterGlobalFilters(GlobalFilters.Filters);
            RouteConfig.RegisterRoutes(RouteTable.Routes);
            BundleConfig.RegisterBundles(BundleTable.Bundles);

            // SetResolver メソッドは Microsoft のドキュメントによると
            // "Provides a registration point for dependency resolvers,
            // using the specified dependency resolver interface." との
            // こと。要するに、これにより MVC5 アプリで DI が実現できる
            // ようになるらしい
            var resolver = new ServiceProviderDependencyResolver();
            DependencyResolver.SetResolver(resolver);
        }

        // DI コンテナにサービスを登録するメソッド。
        // Controller については、ASP.NET Core では AddController,
        // AddMvc, AddControllersWithViews, AddRazorPages などを使うと
        // アセンブリをスキャンして全てを DI コンテナに登録するという
        // ことが行われるようだが、それはこのサンプルでは未実装。
        // すべて以下のメソッド内で登録する。
        private void ConfigureServices(IServiceCollection services)
        {
            services.AddScoped<ScopedThing>();
            services.AddTransient<HomeController>();
        }
    }

    // このサンプルではこのオブジェクトを HomeController に Inject
    public class ScopedThing : IDisposable
    {
        public ScopedThing()
        {
        }

        // Home/Index にてメッセージを取得できるように追加
        public string GetMessage()
        {
            return "Message form ScopedThing";
        }


        public void Dispose()
        {
        }
    }

    // HTTP モジュール
    // BeginRequest で IServiceScope を取得して HttpContext.Items
    // に保持する。EndRequest で IServiceScope を Dispose すること
    // により登録されたサービス (AddSingleton で登録されたものは除
    // く) は Dispose される
    internal class ServiceScopeModule : IHttpModule
    {
        private static ServiceProvider _serviceProvider;

        // インターフェイスに定義されているので実装が必要
        public void Dispose() { }

        public void Init(HttpApplication context)
        {
            context.BeginRequest += Context_BeginRequest;
            context.EndRequest += Context_EndRequest;
        }

        // IServiceScope オブジェクトを HttpContext.Items に保持
        private void Context_BeginRequest(object sender, EventArgs e)
        {
            var context = ((HttpApplication)sender).Context;
            context.Items[typeof(IServiceScope)] = 
                _serviceProvider.CreateScope();
        }

        // IServiceScope オブジェクトを Dispose する
        private void Context_EndRequest(object sender, EventArgs e)
        {
            var context = ((HttpApplication)sender).Context;
            if (context.Items[typeof(IServiceScope)] 
                is IServiceScope scope)
            {
                scope.Dispose();
            }
        }

        // Application_Start でサービスプロバイダが渡される
        public static void SetServiceProvider(
            ServiceProvider serviceProvider)
        {
            _serviceProvider = serviceProvider;
        }
    }

    // BeginRequest で IServiceScope が HttpContext.Items に保持され
    // ているので、それを使って DI に登録されたサービスを取得できる
    internal class ServiceProviderDependencyResolver 
                   : IDependencyResolver
    {
        public object GetService(Type serviceType)
        {
            if (HttpContext.Current?.Items[typeof(IServiceScope)] 
                is IServiceScope scope)
            {
                return scope.ServiceProvider.GetService(serviceType);
            }

            throw new InvalidOperationException(
                                    "IServiceScope not provided");
        }

        public IEnumerable<object> GetServices(Type serviceType)
        {
            if (HttpContext.Current?.Items[typeof(IServiceScope)] 
                is IServiceScope scope)
            {
                return scope.ServiceProvider.GetServices(serviceType);
            }

            throw new InvalidOperationException(
                                      "IServiceScope not provided");
        }
    }
}

上の ConfigureServices メソッドに Controller とそれが依存するクラスを登録すれば DI 機能は働くようになります。

この記事では HomeController と ScopedThing を登録しています。自動生成された HomeController のコードに手を加えて、以下のようにコンストラクタ経由で ScopedThing を受け取れるようにすれば、クライアントからの要求を受けて HomeController が呼び出されたときに DI 機能により ScopedThing のインスタンスへの参照がコンストラクタの引数に渡されます。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using System.Web;
using System.Web.Mvc;

namespace Mvc5DependencyInjection.Controllers
{
    public class HomeController : Controller
    {
        private readonly ScopedThing _scopedThing;

        public HomeController(ScopedThing scopedThing)
        {
            this._scopedThing = scopedThing;
        }

        public ActionResult Index()
        {
            string msg = _scopedThing.GetMessage();
            ViewBag.Msg = msg;
            return View();
        }        
    }
}

Index アクションメソッドに書いたように、Inject された ScopedThing インスタンスの GetMessage メソッドで "Message form ScopedThing" という文字列を取得できます。

処理が終わると HttpApplication.EndRequest イベントが発生するので、HTTP モジュール ServiceScopeModule により ScopedThing の Dispose メソッドが自動的に呼ばれます。


先の記事「ASP.NET MVC5 で Autofac.Mvc5 使って DI」と同様に、下の画像のようなリポジトリパターンを実装し、「Entity データモデル」を「本番用クラス」に、「本番用クラス」を「コントローラークラス」に Inject することもできます。

リポジトリパターン

具体例を書くと、まず、先の記事と同様に (1) Visual Studio の ADO.NET Entity Data Model ウィザードで Entity Data Model (EDM) を作成し、(2) それをベースにスキャフォールディング機能を使って CRUD 用の Controller を自動生成させ、(3) Controller から SQL Server にアクセスして操作するコードをリポジトリクラスに切り出し、(4) Controller にリポジトリクラスを Inject できるようにコンストラクタを追加します。その手順の詳しい説明とコード例は先の記事にありますので見てください。

その後、作成した EDM のコンテキストクラス、リポジトリクラス、コントローラークラス を上の Global.asax.cs の ConfigureServices メソッドで DI コンテナに登録します。以下のコードで「// 追加」とコメントした下の 3 行がそれです。それだけで DI 機能が働くようになります。

private void ConfigureServices(IServiceCollection services)
{
    services.AddScoped<ScopedThing>();
    services.AddTransient<HomeController>();

    // 追加
    services.AddScoped<NORTHWINDEntities>();
    services.AddScoped<IProductRepository, ProductRepository>();
    services.AddTransient<ProductsController>();
}

上の画像の「コントローラークラス」が ProductsController に、「インターフェイス」が IProductRepository に、「本番用クラス」が ProductRepository に、「Entity データモデル」が NORTHWINDEntities に該当します。

ブラウザから Prodtcuts/Index を要求すると、ProductsController が依存する ProductRepository、ProductRepository が依存する NORTHWINDEntities は DI 機能により自動的に Inject され、SQL Server からデータを取得して結果が表示されます。それがこの記事の一番上の画像です。

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MVC

ページャー付き一覧画面から編集後同じページに戻る (MVC5)

by WebSurfer 7. November 2022 14:19

ASP.NET MVC アプリのプロジェクトで、スキャフォールディング機能を使うと、DB の CRUD 操作を行う Controller と View のコードを一式自動生成することができます。

そのレコード一覧の表示のページにページング機能を実装し、例えばページ 5 を表示してから Edit リンクをクリックして編集ページに遷移し、DB の UPDATE 完了で元の一覧ページにリダイレクトされる際、同じページ 5 が表示されるようにする機能を実装してみました。以下に要点を備忘録として残しておきます。

ページャー付き Index

この記事で紹介するのは Visual Studio 2022 のテンプレートで、ターゲットフレームワーク .NET Framework 4.8 として作成した ASP.NET MVC5 アプリです。ASP.NET Core MVC アプリでも同様なことは可能です。

まず、ページング機能ですが、Microsoft のドキュメント「チュートリアル: 並べ替え、フィルター処理、ページングを追加する - ASP.NET MVC と EF Core」で紹介されている PaginatedList.cs を利用して実装します。そのコードはこの記事にも載せておきます。

一覧ページにページングを実装する場合、アクションメソッドで当該ページ部分のレコードを含む PaginatedList<T> のオブジェクトを作成し、それを View に Model として渡すようにします。

PaginatedList<T> オブジェクトからは PageIndex プロパティで現在のページ番号を取得できます。そのページ番号を、「一覧ページ」⇒「編集ページ」⇒「一覧ページ」と遷移していく際に渡していくことで、最初と最後の「一覧ページ」が同じページになるようにしました。その手順は概略以下の通りです。

  1. 一覧ページから編集ページに遷移するには、上の画像にある[Edit]リンクボタンをクリックして編集ページのアクションメソッドを GET 要求しますが、その際、クエリ文字列で現在のページ番号を渡せるようにします。ページ番号は Model.PageIndex で取得できるので、@Html.ActionLink のパラメータに pageIndex = Model.PageIndex を追加すれば OK です。
  2. 編集ページのアクションメソッドでクエリ文字列からページ番号を取得し、ViewBag を使って編集ページの View にページ番号を渡します。
  3. 編集ページの View の form タグ内に隠しフィールドを追加し、それに ViewBag で受け取ったページ番号を保存します。
  4. 編集ページでユーザーが編集を完了し[Save]ボタンをクリックすると [HttpPost] 属性が付与された方の編集ページのアクションメソッドが呼び出されます。その際、隠しフィールドに保存されたページ番号も一緒に送信されてきます。
  5. 編集ページのアクションメソッドで DB の UPDATE が完了すると一覧ページにリダイレクトされるので、クエリ文字列でページ番号を渡せるように、RedirectToAction メソッドの第 2 引数に new { pageNumber = pageIndex } というようにパラメータを追加します。
  6. 一覧ページがリダイレクトにより GET 要求されますが、クエリ文字列でページ番号が指定されるので、指定されたページを表示します。

以下にこの記事の検証に使ったサンプルコードを載せておきます。

コンテキストクラス、エンティティクラス

Microsoft のサンプルデータベース Northwind から Visual Studio の ADO.NET Entity Data Model ウィザードを使って作成した Entity Data Model に含まれるものを使いました。参考までに自動生成されたダイアグラムの Products, Categories, Supliers テーブル部分の画像を下に貼っておきます。

Entity Data Model

PaginatedList.cs

上に紹介した Microsoft のチュートリアルのコードと同じですが、少しコメントを加えて以下にアップしておきます。

このクラスがページングの中核を担うもので、コントローラーが生成した IQueryable<Product> オブジェクトを CreateAsync メソッドで受け取って、Skip, Take メソッドでページに表示する部分のみをデータベースから取得し、PaginatedList<Product> オブジェクトを生成して戻り値として返すようにしています。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Data.Entity;
using System.Linq;
using System.Threading.Tasks;
using System.Web;

namespace Mvc5App2.Models
{
    public class PaginatedList<T> : List<T>
    {
        // 表示するページのページ番号
        public int PageIndex { get; private set; }

        // 全ページ数
        public int TotalPages { get; private set; }

        // コンストラクタ。下の CreateAsync メソッドから呼ばれる
        public PaginatedList(List<T> items,
                             int count,
                             int pageIndex,
                             int pageSize)
        {
            PageIndex = pageIndex;
            TotalPages = (int)Math.Ceiling(count / (double)pageSize);

            this.AddRange(items);
        }

        // 表示するページの前にページがあるか?
        public bool HasPreviousPage
        {
            get
            {
                return (PageIndex > 1);
            }
        }

        // 表示するページの後にページがあるか?
        public bool HasNextPage
        {
            get
            {
                return (PageIndex < TotalPages);
            }
        }

        // 下の静的メソッドがコントローラーから呼ばれて戻り値がモデルとして
        // ビューに渡される。引数の pageSize は 1 ページに表示するレコード
        // 数でコントローラーから渡される
        public static async Task<PaginatedList<T>> CreateAsync(IQueryable<T> source,
                                                               int pageIndex,
                                                               int pageSize)
        {
            var count = await source.CountAsync();
            var items = await source.Skip((pageIndex - 1) * pageSize)
                                     .Take(pageSize)
                                     .ToListAsync();

            return new PaginatedList<T>(items, count, pageIndex, pageSize);
        }
    }
}

Controller / Action Method

以下のコードのアクションメソッドは一覧ページ用の Pager と編集ページ用の EditPaging のみで他は省略していますので注意してください。

using System;
using System.Data;
using System.Data.Entity;
using System.Linq;
using System.Threading.Tasks;
using System.Net;
using System.Web.Mvc;
using Mvc5App2.Models;

namespace Mvc5App2.Controllers
{
    public class ProductsController : Controller
    {
        private NORTHWINDEntities db = new NORTHWINDEntities();

        // 引数の pageNumber が表示するページ
        public async Task<ActionResult> Pager(int? pageNumber)
        {
            // IDENTITY で主キーの ProductID 順に並べる
            var products = db.Products
                           .Include(p => p.Categories)
                           .OrderBy(p => p.ProductID);

            // 1 ページに表示するレコード数を指定
            int pageSize = 5;

            // CreateAsync メソッドで pageNumber に指定されるページの
            // レコードのリストを取得
            return View(await PaginatedList<Products>
                              .CreateAsync(products.AsNoTracking(),
                                           pageNumber ?? 1,
                                           pageSize));
        }

        // クエリ文字列で渡されるページ番号を取得するため引数に
        // pageIndex を追加
        public async Task<ActionResult> EditPaging(int? id, int? pageIndex)
        {
            if (id == null)
            {
                return new HttpStatusCodeResult(HttpStatusCode.BadRequest);
            }
            Products products = await db.Products.FindAsync(id);
            if (products == null)
            {
                return HttpNotFound();
            }

            // View に現在のページ番号を渡す
            ViewBag.PageIndex = pageIndex ?? 1;

            ViewBag.CategoryID = new SelectList(db.Categories, 
                                                "CategoryID",
                                                "CategoryName",
                                                products.CategoryID);
            ViewBag.SupplierID = new SelectList(db.Suppliers,
                                                "SupplierID",
                                                "CompanyName",
                                                products.SupplierID);
            return View(products);
        }

        // クエリ文字列で渡されるページ番号を取得するため引数に
        // pageIndex を追加
        [HttpPost]
        [ValidateAntiForgeryToken]
        public async Task<ActionResult> EditPaging(
            [Bind(Include = "ProductID,ProductName,SupplierID,CategoryID," +
            "QuantityPerUnit,UnitPrice,UnitsInStock,UnitsOnOrder," +
            "ReorderLevel,Discontinued")] Products products,
            int pageIndex)
        {
            if (ModelState.IsValid)
            {
                db.Entry(products).State = EntityState.Modified;
                await db.SaveChangesAsync();

                // リダイレクトの際クエリ文字列でページ番号を渡せるよう第 2 引数
                // に new { pageNumber = pageIndex } を追加
                return RedirectToAction("Pager",
                                        new { pageNumber = pageIndex });
            }
            ViewBag.CategoryID = new SelectList(db.Categories,
                                                "CategoryID",
                                                "CategoryName",
                                                products.CategoryID);
            ViewBag.SupplierID = new SelectList(db.Suppliers,
                                                "SupplierID",
                                                "CompanyName",
                                                products.SupplierID);
            return View(products);
        }

        // ・・・中略・・・

        protected override void Dispose(bool disposing)
        {
            if (disposing)
            {
                db.Dispose();
            }
            base.Dispose(disposing);
        }
    }
}

一覧ページ用の View

上に書いたように、[Edit]リンクボタン用の @Html.ActionLink のパラメータに pageIndex = Model.PageIndex を追加しているところに注目してください。table 要素の下にページャーも実装しています。

@model Mvc5App2.Models.PaginatedList<Products>

@{
    ViewBag.Title = "Pager";
}

<h2>Pager</h2>

<p>
    <a asp-action="Create">Create New</a>
</p>

<table class="table">
    <thead>
        <tr>
            <th>
                Id
            </th>
            <th>
                Product Name
            </th>
            <th>
                Category
            </th>
            <th>
                Unit Price
            </th>
            <th>
                Discontinued
            </th>
            <th></th>
        </tr>
    </thead>
    <tbody>
        @foreach (var item in Model)
        {
            <tr>
                <td>
                    @Html.DisplayFor(modelItem => item.ProductID)
                </td>
                <td>
                    @Html.DisplayFor(modelItem => item.ProductName)
                </td>
                <td>
                    @Html.DisplayFor(modelItem => item.Categories.CategoryName)
                </td>
                <td>
                    @Html.DisplayFor(modelItem => item.UnitPrice)
                </td>
                <td>
                    @Html.DisplayFor(modelItem => item.Discontinued)
                </td>

                <td>
                    @Html.ActionLink("Edit", "EditPaging", 
                        new { id = item.ProductID, 
                              pageIndex = Model.PageIndex }) |
                    @Html.ActionLink("Details", "Details", 
                        new { id = item.ProductID }) |
                    @Html.ActionLink("Delete", "Delete", 
                        new { id = item.ProductID })
                </td>
            </tr>
        }
    </tbody>
</table>

@*Pagination
    https://getbootstrap.jp/docs/4.2/components/pagination/*@

@{
    // ページャーの First Prev 1 2 3 ... n Next Last の 1 ~ n のボタン数
    // n は奇数にしてください
    int buttonCount = 7;
}

<span>Page @Model.PageIndex of @Model.TotalPages</span>

<br />

<nav aria-label="Page navigation">
    <ul class="pagination">
        @if (Model.HasPreviousPage)
        {
            <li class="page-item">
                @Html.ActionLink("First", "Pager", 
                    new { pageNumber = 1 }, 
                    new { @class = "page-link" })
            </li>
        }

        @if (Model.HasPreviousPage)
        {
            <li class="page-item">
                @Html.ActionLink("Prev", "Pager", 
                    new { pageNumber = (Model.PageIndex - 1) },
                    new { @class = "page-link" })
            </li>
        }

        @{
            int startPage;
            int stopPage;

            if (Model.TotalPages > buttonCount)
            {
                if (Model.PageIndex <= buttonCount / 2 + 1)
                {
                    startPage = 1;
                    stopPage = buttonCount;
                }
                else if (Model.PageIndex < (Model.TotalPages - buttonCount / 2))
                {
                    startPage = Model.PageIndex - buttonCount / 2;
                    stopPage = Model.PageIndex + buttonCount / 2;
                }
                else
                {
                    startPage = Model.TotalPages - buttonCount + 1;
                    stopPage = Model.TotalPages;
                }
            }
            else
            {
                startPage = 1;
                stopPage = Model.TotalPages;
            }

            for (int i = startPage; i <= stopPage; i++)
            {
                if (Model.PageIndex == i)
                {
                    <li class="page-item active">
                        <span class="page-link">@i</span>
                    </li>
                }
                else
                {
                    <li class="page-item">
                        @Html.ActionLink(i.ToString(), "Pager", 
                            new { pageNumber = i },
                            new { @class = "page-link" })
                    </li>
                }
            }
        }

        @if (Model.HasNextPage)
        {
            <li class="page-item">
                @Html.ActionLink("Next", "Pager", 
                    new { pageNumber = (Model.PageIndex + 1) },
                    new { @class = "page-link" })
            </li>
        }

        @if (Model.HasNextPage)
        {
            <li class="page-item">
                @Html.ActionLink("Last", "Pager",
                    new { pageNumber = (Model.TotalPages) },
                    new { @class = "page-link" })
            </li>
        }
    </ul>
</nav>

編集ページ用の View

以下の画像の赤枠で囲ったコードを追加した以外はスキャフォールディングで生成されるコードと同じです。前者の赤枠部分は隠しフィールドにページ番号を保存するためのもの、後者は編集を途中で止めて一覧ページに戻る際、同じページに戻るためのものです。

編集ページ用の View への追加コード

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Paging

ASP.NET MVC5 で Autofac.Mvc5 使って DI

by WebSurfer 25. October 2022 17:56

.NET Framework 4.8 の ASP.NET MVC5 アプリで Autofac.Mvc5 を利用して Dependency Injection (DI) 機能を実装してみました。忘れないように備忘録として残しておきます。

Autofac.MVC5

Visual Studio のテンプレートで作る ASP.NET MVC5 プロジェクトには DI 機能は実装されていません。Microsoft のドキュメント「ASP.NET MVC と ASP.NET Core での依存関係の挿入の相違点」にサードパーティ製の Autofac が紹介されていましたので使ってみました。

(ASP.NET Core で DI に使われている Microsoft.Extensions.DependencyInjection 名前空間にあるクラス類は .NET Framework 4.6.1 以降であれば利用できるそうなので、そちらを使うことを考えた方がいいかもしれません)

ベースとした ASP.NET MVC5 アプリは、先の記事「スキャフォールディング機能」に書いたものと同じです。Microsoft のサンプル SQL Server データベース Northwind から Entity Data Model (EDM) を作り、スキャフォールディング機能を使って Create, Read, Update, Delete (CRUD) 操作を行う Controller と View を一式自動生成しています。

スキャフォールディング機能で自動生成されたコードに手を加えてリポジトリパターンを使うように変更し、下の画像の「本番用クラス」とそれが使う EDM のコンテキストクラスを DI 機能を使って Inject できるようにしてみます。

リポジトリパターン

自動生成される Controller のコードは、内部で以下のようにコンテキストクラス NORTHWINDEntities のインスタンスを生成し、それを使って Linq to Entities で SQL Server にアクセスして操作するコードがハードコーディングされています。まず、その部分のコードを「本番用クラス」に切り出します。

using System;
using System.Data;
using System.Data.Entity;
using System.Linq;
using System.Threading.Tasks;
using System.Net;
using System.Web.Mvc;

namespace Mvc5App2.Controllers
{
    public class ProductsController : Controller
    {
        private NORTHWINDEntities db = new NORTHWINDEntities();

        // GET: Products
        public async Task<ActionResult> Index()
        {
            var products = db.Products
                           .Include(p => p.Categories)
                           .Include(p => p.Suppliers);
            return View(await products.ToListAsync());
        }

        // ・・・中略・・・

    }
}

上の図の「インターフェイス」は IProductRepository という名前で以下のようにしました。Controller には Index, Details, Create, Edit, Delete アクションメソッドがありますので、IProductRepository にはそれらが使うメソッドをすべて定義しています。非同期操作を行うので戻り値は Task<T> としています。

using System.Collections.Generic;
using System.Threading.Tasks;

namespace Mvc5AppAutofac.Models
{
    public interface IProductRepository
    {
        Task<IEnumerable<Products>> GetProducts();
        Task<Products> GetProductById(int id);
        Task<IEnumerable<Categories>> GetCatagories();
        Task<IEnumerable<Suppliers>> GetSuppliers();
        Task<int> CreateProduct(Products product);
        Task<int> UpdateProduct(Products product);
        Task<int> DeleteProduct(int id);
    }
}

上の図の「本番用クラス」は上の IProductRepository インターフェイスを継承し、ProductRepository という名前で以下のようにしました。コンテキストクラス NORTHWINDEntities は DI 機能を使ってコンストラクタ経由で Inject することを考えています。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Data.Entity;
using System.Threading.Tasks;

namespace Mvc5AppAutofac.Models
{
    public class ProductRepository : IProductRepository, 
                                     IDisposable
    {
        private readonly NORTHWINDEntities db;

        // Dispose パターンの実装のための変数
        private bool disposedValue;

        public ProductRepository(NORTHWINDEntities db)
        {
            this.db = db;
        }

        public async Task<IEnumerable<Products>> GetProducts()
        {
            var products = db.Products
                           .Include(p => p.Categories)
                           .Include(p => p.Suppliers);
            return await products.ToListAsync();
        }        

        public async Task<Products> GetProductById(int id)
        {
            Products product = await db.Products.FindAsync(id);
            return product;
        }

        public async Task<IEnumerable<Categories>> GetCatagories()
        {
            var categgories = db.Categories;
            return await categgories.ToListAsync();
        }

        public async Task<IEnumerable<Suppliers>> GetSuppliers()
        {
            var suppliers = db.Suppliers;
            return await suppliers.ToListAsync();
        }

        public async Task<int> CreateProduct(Products product)
        {
            db.Products.Add(product);
            return await db.SaveChangesAsync();
        }

        public async Task<int> UpdateProduct(Products product)
        {
            db.Entry(product).State = EntityState.Modified;
            return await db.SaveChangesAsync();
        }

        public async Task<int> DeleteProduct(int id)
        {
            Products products = await db.Products.FindAsync(id);
            db.Products.Remove(products);
            return await db.SaveChangesAsync();
        }

        // 以下は Dispose パターンの実装
        protected virtual void Dispose(bool disposing)
        {
            if (!disposedValue)
            {
                if (disposing)
                {
                    if (db != null)
                    {
                        db.Dispose();
                    }
                }

                disposedValue = true;
            }
        }

        public void Dispose()
        {
            Dispose(disposing: true);
            GC.SuppressFinalize(this);
        }
    }
}

上の ProductRepository クラスは IDisposable インターフェイスも継承していますが、その理由を以下に説明します。

ProductRepository クラスは、DI 操作によりコンストラクタ経由で NORTHWINDEntities クラスのインスタンスへの参照を受け取り、それを変数 db に保持します。NORTHWINDEntities クラスは DbContext クラスを継承しており、DbContext クラスは IDisposable インターフェイスを継承していますので、使い終わったら Dispose する必要があります。

そのために、ProductRepository クラスには IDisposable インターフェイスも継承させ、Dispose パターンを実装してその中で NORTHWINDEntities オブジェクトを Dispose するようにしています。

ProductRepository クラスの Dispose メソッドは、Autofac のドキュメント Disposal の Automatic Disposal のセクションに書いてあるように、DI 機能により生成されたインスタンスの lifetime の終わりに自動的に呼び出されるそうです。デバッガを使って実際に呼び出されることは確認できました。

自動生成された Controller のコードを、DI 機能を利用してコンストラクタ経由で上の ProductRepository クラスのインスタンスへの参照を受け取れるように変更し、ProductRepository クラスに実装されたメソッドを使って SQL Server にアクセスして必要な操作ができるように書き換えます。

using System.Threading.Tasks;
using System.Net;
using System.Web.Mvc;
using Mvc5AppAutofac.Models;

namespace Mvc5AppAutofac.Controllers
{
    public class ProductsController : Controller
    {
        private readonly IProductRepository rep;

        public ProductsController(IProductRepository rep)
        {
            this.rep = rep;
        }

        // GET: Products
        public async Task<ActionResult> Index()
        {
            return View(await rep.GetProducts());
        }

        // ・・・中略・・・

    }
}

最後に、この記事の一番上の画像の Autofac.Mvc5 v6.1.0 を NuGet からインストールし、その DI 機能が働くように設定します。。

そのためには、Controller, ProductRepository, NORTHWINDEntities を DI コンテナに含めて初期化し、ASP.NET に登録する必要があります。具体的には、Global.asax にある既存の Application_Start メソッドに「Autofac.Mvc5 による DI を行うため以下のコードを追加」とコメントした下のコードを追加します。

using Autofac;
using Autofac.Integration.Mvc;
using System.Web.Mvc;
using System.Web.Optimization;
using System.Web.Routing;
using Mvc5AppAutofac.Models;

namespace Mvc5AppAutofac
{
    public class MvcApplication : System.Web.HttpApplication
    {
        protected void Application_Start()
        {
            AreaRegistration.RegisterAllAreas();
            FilterConfig.RegisterGlobalFilters(GlobalFilters.Filters);
            RouteConfig.RegisterRoutes(RouteTable.Routes);
            BundleConfig.RegisterBundles(BundleTable.Bundles);


            // Autofac.Mvc5 による DI を行うため以下のコードを追加

            // DI コンテナを作成するビルダのインスタンスを生成
            var builder = new ContainerBuilder();

            // アセンブリをスキャンしてすべての Controller を DI コン
            // テナに登録。下のコードの MvcApplication は Global.asax
            // のクラス名。スコープを指定しない場合はデフォルトの
            // InstancePerDependency になるらしい
            builder.RegisterControllers(typeof(MvcApplication).Assembly)
                   .InstancePerRequest();

            // ProductRepository クラスと NORTHWINDEntities クラスを
            // DI コンテナに登録。スコープを指定しない場合はデフォル
            // トの InstancePerDependency になる
            builder.RegisterType<ProductRepository>()
                   .As<IProductRepository>()
                   .InstancePerRequest();

            builder.RegisterType<NORTHWINDEntities>()
                   .InstancePerRequest();

            // DI コンテナの生成
            var container = builder.Build();

            // DI コンテナを ASP.NET に登録
            DependencyResolver.SetResolver(
                new AutofacDependencyResolver(container));
        }
    }
}

設定の説明は上のコードに付与したコメントを見てください。詳細が必要でしたら Autofac のドキュメント MVC を見てください。

ASP.NET Core に組み込みの DI 機能には DI により生成されたインスタンスの lifetime を、DI コンテナの登録する際に AddTransient, AddScoped, AddSingleton の 3 種類のメソッドを使って設定できますが、それと同様な機能は Autofac にもあります。詳しくは Autofac のドキュメント Instance Scope を見てください。

上のコード例では InstancePerRequest に設定していますが、それは ASP.NET Core 組み込みの DI 機能では AddScoped に相当します。これにより、要求ごとに DI コンテナからインスタンスが生成され、応答を返すと廃棄されます。廃棄される際、上の ProductsController クラスに実装した Dispose メソッドが呼び出されます。

以上により、ASP.NET が Controller のインスタンスを作る際 DI 機能が働いて、自動的に ProductRepository, NORTHWINDEntities クラスのインスタンスが生成され、それらへの参照がコンストラクタ経由で inject されます。

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2010年5月にこのブログを立ち上げました。主に ASP.NET Web アプリ関係の記事です。

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